3万人の友だちがいるカー用品店のLINE公式アカウント活用の鍵とは?
オートバックス 大宮バイパス店
店舗所在地:埼玉県さいたま市西区宮前町125-1
カー用品の販売や車検を行っているオートバックスでは、550以上ある全店舗LINE公式アカウント(旧LINE@)を導入しています。中でも、全店舗中1位の友だち数を誇るのが「スーパーオートバックス 大宮バイパス店」です。同店でLINE公式アカウントの企画から運用まで全てを担当している店長の鈴木さんに、LINE公式アカウントの活用方法について話を伺いました。
ポイント
ゲリラクーポンの配信でお客さまが殺到!
――LINE公式アカウント導入までの経緯を教えてください
2014年11月に、本部から全店舗一斉にLINE公式アカウントを始めるとの通達がありました。最初はアカウントだけ開設した状況で、どのように使ったら良いのか分からず、新年の挨拶ぐらいしか送っていませんでした。
そんな時、大雪が降った日に「トラック用のチェーンの在庫があります」とLINE公式アカウントで配信しました。すると、当時300人程の友だち数でしたが、「LINEを見ましたが、まだチェーンの在庫はありますか?」との問い合わせが次々に入りました。それをきっかけに、無料で販促に活用できるツールとして、店長である自分がLINE公式アカウントをきちんと理解して運用していこうと決めました。
――実際に効果のあった施策を教えてください
目標売り上げに達していない時期、「今から閉店まで○%OFF」といったゲリラクーポンを配信したのですが、続々とお客さまが来店されました。夕方の5時頃に配信して、本来の閉店時間は午後8時なのですが、お客さまが途切れず9時まで店が閉められませんでした。結局、その日は配信してから約120名の方にご来店いただきました。
また、LINE公式アカウント限定のクーポンを配信した際、「クーポンを使って購入された方」と「使わずに購入された方」の割合を比べると、断然「使って購入された方」のほうが多かったということもありました。

友だち追加数の目標は平日25人、休日50人
――友だち集めはどのようにされていますか?
毎日、地道に集めています。1日当たりの友だち追加数の目標を平日は25人、休日は50人に設定しています。スタッフのシフト表にこの目標を記載し、毎日それを確認しながらスタッフも私も一丸となって頑張っています。
具体的には、接客したお客さまには「LINE公式アカウントのお友だち登録をしていますか?」と必ずお声がけするよう、スタッフ全員が徹底しています。レジでお金を置くトレーに友だち追加のQRコードを貼るなど、お会計時にすぐに読み込んでもらえるようにしています。友だち追加するとすぐに使えるクーポンを配信しているので、お会計の際にも必ずお声がけをしています。
一番効果があるのは、やはりスタッフによる声がけです。さまざまなお店でQRコードを見かけますが、よほど興味がないとお客さまが自発的に読み取ることはありません。ただ貼ってあるだけでは意味がないので、居酒屋で実施しているように「今友だち追加してくれると、生ビール1杯無料ですよ」など、声がけによって集めることが効果的だと思います。
スタッフ全員がLINE公式アカウントに興味を持つ環境づくりを
――運用面で工夫していることや気をつけていることを教えてください
スタッフを巻き込んで、お店全体で楽しみながらLINE公式アカウントを運用することです。
「友だち数○名達成記念クーポン」や「タイムライン投稿○回記念クーポン」など、さまざまなイベントを行っています。お客さまに喜んでいただくことが大前提ですが、ここまで頑張ってきた自分たちへのご褒美企画でもあります。何か催し物を行うときは、店舗のグループLINEでアイデアを募り、みんなで楽しんで企画しています。

また、配信時にはスタッフ全員が内容を確認後、タイムラインで「いいね」のスタンプを押すように決め、配信した次の日の朝礼で、どんな内容だったかを聞いています。お客さまに内容を聞かれて答えられなければ意味がないので、スタッフを巻き込むことが大切です。目の前のお客さまに友だち登録をしてもらい、それが積み重なることで、将来的に大きな価値になるといった内容を説明して、スタッフにも協力してもらっています。
――これからLINE公式アカウントをはじめる方へアドバイスをお願いします
まずは友だちを増やすことです。何をやるにも友だちがいないとどうにもなりません。私も最初は本当に効果が出るのか、周りに反対されていたこともありますが、信念を持ってあきらめずにやり続けました。一生懸命やればやるほど、効果が実感できるツールです。
また運用については、店舗の責任者が主体となって行うことが大事です。配信でその月の売上や店舗のイメージに直結するぐらい重要な内容になるので、責任者本人がしっかりと勉強し、能動的に動いていないと運用できないと考えています。責任者ができないから、部下に任せるというのは絶対にNGです。
最後に、お客さまだけでなくスタッフも楽しんで使えるようなツールに責任者がしてください。働いているスタッフ全員がLINE公式アカウントに興味を持って、お店一丸となって頑張り続ければ必ず成功するはずです。
※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
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