• ホーム
  • 事例
  • 電話とLINEの使い分けで利便性UPと効率の両立を推進中。ベネッセの新しいカスタマーサポート

電話とLINEの使い分けで利便性UPと効率の両立を推進中。ベネッセの新しいカスタマーサポート

株式会社ベネッセコーポレーション

株式会社ベネッセコーポレーション顧客サービス部 部長:境和輝氏
株式会社ベネッセコーポレーションチャネル開発部デジタルマーケティング課:大西智子氏
Interview/LINE株式会社 コーポレートビジネスグループCRMソリューション室 マネージャー 飯塚純也氏

コールセンターはユーザーとの接点でもあるため、サービス品質の担保が重要です。しかし、一方でコストセンターとしても位置づけられているため、「効率性」と「サービス品質」のバランスをどう取るかが大きな事業課題となっています。「進研ゼミ」や「こどもちゃれんじ」で知られる通信教育大手の株式会社ベネッセコーポレーション(以下、ベネッセ)も、上記のような課題を抱えていましたが、LINE公式アカウントの導入によって「効率性」「サービス品質」の両方を高めることに成功しました。

ベネッセとLINEの対談をもとに、LINE公式アカウントをどのように活用すれば効果を最大化できるのかを紹介します。

目的
  • 呼量を削減することでコンタクトセンターの効率性を向上したい
  • 顧客にとって利便性の高いツールを導入したい
施策
  • LINE公式アカウントを導入。「LINEチャットPlus」機能を追加し、電話をかけてきたユーザーをLINEへ誘導
  • LINE経由での問い合わせには状況によって自動と手動を使い分けて対応
効果
  • 「LINEコールPlus」の誘導率が20%まで伸び、呼量削減が進んでいる
  • 問い合わせツールとしての顧客認知・利便性を高めて満足度が向上
  • 問い合わせの解決度は自動チャットで55%、有人チャットで98%と高い水準を維持(2018年10月時点)

LINE公式アカウント導入のポイントは、ツールが生活に根付いているか?

コールセンター業務の課題である「効率化」と「品質向上」の両立。その2つを改善すべく新しいツール導入を検討している企業は多いものの、どちらも同時に改善できるツールに出合うことは難しいかもしれません。ベネッセの境氏も下記のように述べます。

「お客さまの自己解決率を上げるさまざまなツールやチャネルを試してみましたが、利用率やお客さまの満足度はなかなか上がりませんでした。代表的なのはパソコンのチャットです。普段忙しい保護者が主な利用者であるため、パソコンの前に張り付かなければならないチャットは現実的ではなく、結果にも繋がらなかったという背景があります」(境氏)

境和輝氏

つまり、お客さま視点で利便性が高いようなツールでなければ、利用者側に負担を強いることになってしまいます。その観点からすると、今や生活インフラとなっているLINEでコミュニケーションを取れるということは、ユーザーにとっての利便性が高まるといえます。

「8,200万人(2019年9月末時点)が使うLINEは、ベネッセさまのお客さまのカバー率が高いのではないかと推測します。また、ベネッセさまのお客さまもスマホとの親和性が高いデジタルネイティブの世代になっていますよね」(飯塚)

飯塚純也

電話とLINEの使い分けで大幅な効率化達成

LINE公式アカウントにはさまざまなAPIを組み合わせて活用することができ、特徴的な機能の一つに「LINEコールPlus」があります。これは、電話をかけてきたユーザーをLINEのメッセージ対応へ誘導できる機能です。

LINEコールPlus

「LINEコールPlus」を活用することで、今まで電話対応に費やしていたリソースを大きく削減することができます。ベネッセでもこの機能の活用により、コールセンター業務を大幅に効率化しました。

「“呼量削減”を指標として置き、当初5%だったLINEコールPlusの誘導率が現在は目標でもある10%になりました。進研ゼミの特定講座での導入でしたが、かかってきた電話の一部がLINEに置き換わったという話なので、導入する窓口を拡大すれば、呼量削減の効果も大きくなると思います」(大西氏)

大西智子氏

年間に数百万件もの電話を受けているベネッセにとって、10%の呼量削減はインパクトが大きい数字です。効率化によって生まれたリソースを、本当に人が対応しなければならないところに充てることによって、サービス品質の向上にもつなげるというプラスのサイクルも生まれています。

自動チャットと有人チャットを組み合わせ、お客さまの満足度向上にも寄与

電話からLINEに誘導した後のユーザー満足度を見ると、自動チャットと有人チャットの利用によって満足度が向上していることも判明しています。

「自動チャットの解決度は導入当初45%でしたが、今では60%程度まで上昇しています。他社平均は40%と聞いていたので、かなり高い水準まできているのではないかと思います。有人チャットの満足度は当初ほぼ100%で、利用者が増えた現在でも95%前後をキープしています」(大西氏)

自動チャットの満足度アンケート

自動チャットの満足度アンケート

満足度を高める工夫として、自動チャットでは管理画面で社員自らデイリーでチューニングを実施。有人チャットではオペレーターによる即時対応を徹底していて、対応スピードは3.5秒という驚異的な数値を記録しています。また、ユーザーからは、電話窓口でつながらないときに対応してもらえることが助かるという反響もあり、従来に比べるとサービス全体としての満足度も高まっているそうです。

境和輝氏と大西智子氏と飯塚純也氏

LINE公式アカウント導入のポイントは、運用体制を整えること

これまでの話を聞くと、LINE公式アカウントを導入すれば、コールセンター業務における課題を解決できる“魔法の杖”のように思えるかもしれませんが。しかし、ベネッセのようにLINE対応の品質そのものが確保できていないと、本質的な課題解決にはつながりません。

「企業の方はLINEコールPlusの誘導率に目がいきがちだと思いますが、有人チャットで対応するという人の運用と並行しているので、LINEによるチャット応対品質が確保できないと本末転倒です。電話・LINEともに人の対応には変わりはないので、その品質をしっかり確保できた上でやらないと意味がありません。CPH(1人のオペレーターが1時間あたりに受信したコール数)はもちろん重要な指標ですが、新しいチャネルだからこそお客さまの利便性、そして応対満足度の向上が必要だと考えています。効率性はあくまでその結果に過ぎません。そこをしっかり取り組まないと、失敗してしまうと思います」(境氏)

境和輝氏

電話からLINEへ促すフローの改善、自動チャットの日々のチューニング、有人チャットでのオペレーションの徹底ーー。LINEでユーザー対応の体制を整え、日々改善する仕組みをつくることで、ベネッセのような高い改善効果が期待できるようになります。

LINE公式アカウントは、すでにコールセンター機能を持っている企業以外でも、LINEの特性を生かすことで活用の幅が広がります。例えば、スタンプを使ったフレンドリーな顧客対応でユーザーとの距離を近づけたい企業、LINE上で時間・場所を問わずに質問できるようにして顧客満足につなげたい企業など、顧客との接点を持つ企業にも可能性は広がっています。

(公開:2018年4月/取材・文:株式会社ガイアックス 「ソーシャルメディアラボ」編集部)

「進研ゼミ」
LINE公式アカウント
QRコードでLINEの友だちを追加

LINEアプリの友だちタブを開き、画面右上にある 友だち追加ボタン > [QRコード] をタップして、コードリーダーでスキャンしてください。

shinkenzemi
「進研ゼミ」LINE公式アカウント