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化粧品業界初!BOTANISTの「LINEマイレージ」活用施策はどう実現したか

株式会社I-ne

株式会社I-ne 販売本部 販売企画部 営業企画課 木下 瑠里氏
株式会社I-ne 販売本部 ECセールス部 キープラットフォーム課 森田 翔氏

ヘアケアやボディケア、スキンケア商品のブランド「BOTANIST」を販売する株式会社I-ne(以下、I-ne)は、「LINEマイレージ」を活用したキャンペーンを、2019年4月15日から実施しました。

 

「LINEマイレージ」は、店頭で購入した対象商品に付属しているQRコードを読み取ることで、LINE上で簡単にキャンペーンへ応募ができる購買促進を目的としたサービスです。

 

BOTANISTが販促領域でLINEを活用した背景や取り組みの内容について、同社 販売本部の木下瑠里氏(以下、木下氏)と森田翔氏(以下、森田氏)に話を伺いました。

目的
  • LINEポイントをフックに、新規顧客の商品購入を促したい
  • ブランドとしての認知率やLTV、売り上げを向上したい
施策
  • 「LINEマイレージ」を販促キャンペーンとして活用
効果
  • キャンペーン対象商品の売り上げが向上

O2O施策への期待を背負ったキャンペーン

2015年にボタニカルライフスタイルを提案するブランドとして誕生し、ヘアケアやボディケア、スキンケアと多様な商品を展開している「BOTANIST」は、2019年4月からキャンペーンシール付きの対象商品を購入するとLINEポイントが必ずもらえる「LINEマイレージ」を活用したキャンペーンを実施しました。

化粧品業界初!BOTANISTの「LINEマイレージ」活用施策はどう実現したか

LINEマイレージを活用したキャンペーンは、化粧品業界でも初めての取り組みでした。キャンペーンを実施した理由を「一人でも多くの消費者に、BOTANISTを体験してもらいたいとの思いがあった」と木下氏は説明します。

 

「今回のキャンペーンは2019年3月に発売された『ボタニカルボディーソープ ディープモイスト』の告知として、ブランド認知やLTVの向上を目的に実施しました。LINEが持つ幅広いユーザー層への圧倒的なリーチ力はもちろんのこと、商品購入につながることがLINEマイレージの魅力だと感じています」(木下氏)

 

LINEを活用したO2O(Online to Offline)施策への期待はあったものの、化粧品業界としての前例はないことから、キャンペーン実施までには社内や流通・小売企業の理解を得ることをはじめ、さまざまな問題がありました。中でも最も頭を悩ませたのは、売り上げについて結果が予測できないという懸念が強かったことだといいます。一般的に流通・小売企業では、キャンペーン期間中に実際に売れると見込んだ数での商品発注にとどめる傾向が強く、前向きに協力してくれる小売店を増やす必要がありました。

 

そこで、まずは社内の理解を深め、会社一丸となって流通・小売企業を説得するために社内勉強会を開催。勉強会では独自の資料を作成し、キャンペーン内容だけでなく、営業が商談で活用できるようにLINEポイントとは何か、LINEを活用することで得られる効果についてもレクチャーしました。

株式会社I-ne 販売本部 販売企画部 営業企画課 木下 瑠里氏

株式会社I-ne 販売本部 販売企画部 営業企画課 木下 瑠里氏

「実際に勉強会後に社員の話を開くと、商談しやすくなったとポジティブな声が聞かれました。新たな取り組みへの期待値は流通・小売企業共に大きかったのですが、LINEポイントがどのようなものかを営業が伝えると、独立したポイントプログラムのためにどの流通経由の店舗でも偏りなく使えることが支持され、協力いただける企業も増えていきました」(木下氏)

キャンペーンの告知に凝らした工夫と挑戦

流通・小売企業への理解を深めつつ、目標商品数を売り切るためにはキャンペーンをどうユーザーに告知するのかも重要です。そこで、特に注力したのが、キャンペーンに参加する方法を訴求するためのHOW TO動画制作でした。

キャンペーンを訴求するHOW TO動画を制作し、 ユーザーのキャンペーン参加へのハードルを下げた

キャンペーンを訴求するHOW TO動画を制作し、ユーザーのキャンペーン参加へのハードルを下げた

動画はLINE上だけでなくSNSでも配信し、QRコードを読み込むだけでLINEポイントがチャージできるという手軽さを分かりやすく伝えました。動画だからこそ、キャンペーンのシンプルさが伝わりやすいと森田氏は説明します。

株式会社I-ne 販売本部 ECセールス部 キープラットフォーム課 森田 翔氏

株式会社I-ne 販売本部 ECセールス部 キープラットフォーム課 森田 翔氏

「動画に寄せられたSNSの反響を見ていると、これまでBOTANISTを愛用いただいたユーザーにも、LINEを使った新しい取り組みとして認識してもらうことができました。日常的に発信しているテキストリンクのクリック率と比べ、タイムラインで動画を用いた際、複数投稿のうちの一つめのURLのクリック数が10倍になりました」(森田氏)

 

また、キャンペーン商品がどこで買えるかをユーザーに伝えるため、BOTANISTのLINE公式アカウントで、キャンペーン商品が購入できる流通・小売企業のロゴを入れた告知を配信したところ、その投稿を見た企業側からも喜びの声があったといいます。

LINEでの配信にキャンペーン対象商品を取り扱っている 店舗のロゴを入れて配信をし、ユーザーを店舗へ誘導

LINEでの配信にキャンペーン対象商品を取り扱っている店舗のロゴを入れて配信をし、ユーザーを店舗へ誘導

「店頭で行う施策というのは、やはり来店した人々にしか届けることができません。しかしLINEでの配信は、普段店舗で購入せず、ECで購入されるようなお客さまにも『あ、自分の近くのお店で購入できるんだ』と知らせることができるため、新しいユーザーを店頭へ誘導することができる点でも好評でした」(森田氏)

店頭でもLINEのカラーであるグリーンを活用してキャンペーンを訴求

キャンペーンを知ってもらい、商品を手に取ってもらうには店頭での告知も重要です。そこで、POPや商品のボトルに貼り付けられたキャンペーンシールの制作では、店頭の他の商品よりも存在感を出すようにデザインも念入りに設計しました。

 

「各店舗の環境に合わせて掲示していただけるように、POPのサイズも大小2パターンを制作しました。デザインもLINEのキャンペーンであることを伝えるためにLINEのカラーであるグリーンで制作したところ、BOTANISTのシンプルなボトルにグリーンカラーが映えてわかりやすいと好評でした」(木下氏)

キャンペーン対象商品とPOP

キャンペーンの途中経過にはなるものの、応募数の伸びはもちろんのこと、キャンペーン商品を置いている店舗と置いていない店舗を比較すると、キャンペーン商品を置いている店舗のほうが対象商品の売り上げ自体も高い傾向にあるそうです。その理由について、木下氏は次のように分析します。

 

「BOTANISTのLINE公式アカウントやその他SNS配信による店頭への誘導が成功したことのほか、キャンペーンということで店頭での対象商品の展開場所が良くなったことが売り上げ向上につながっていると考えられます。また、施策内容である『LINEポイントが絶対もらえる』というメッセージのシンプルさがお客さまに響き、購入促進につながる要素になったのではと思います」(木下氏)

O2OからOMOやブランディング目的の施策実施へ

今回のLINEマイレージを活用したキャンペーン以外に、LINE公式アカウントも運用しているBOTANISTは、ユーザーへの新商品の案内やセール情報の告知など、LINEを活用した継続的なコミュニケーションを行っています。

 

これまでは販売促進を主な目的とした情報の配信やキャンペーンを行っていたBOTANISTですが、LINEを活用してオンラインとオフラインの垣根をなくすOMO(Online Merges with Offline)施策にも取り組んでいきたいと今後の展望を語ります。

 

「店頭で商品を購入するか迷われた方が帰宅後にオンライン上で購入したり、オンライン上で購入された方が店頭でも再購入したり……。どちらの形もLINEを通じて実現できると考えているので、OMO施策の実現を目指していきたいです」(木下氏)

 

一方の森田氏は、今後はブランディング目的や双方向コミュニケーションでもさまざまな取り組みを試したいと期待を語りました。

 

「今後はLINE内でコミュニケーションがすべて完結できるようにしたいと考えています。例えば、商品情報やQ&A、取り扱い店舗情報や購入など…企業から一方的に情報を発信するのではなく、ユーザーの要望や知りたい情報を届けられるようにしていきたいです。LINE Chat APIの導入も7月から順次開始しているので、まずは一人ひとりに寄り添ったOne to Oneコミュニケーションの実現に向け、挑戦していきたいと思います」(森田氏)

 

(写真:澤田耕一)