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チラシ配信でイベント売上9%増!京急百貨店の「LINEチラシ」活用法

株式会社京急百貨店

株式会社京急百貨店 ショッピングエンターテインメント推進部長 兼 広報部長 園田拓央氏

2019年9月11日、LINEはスマートフォンに最適化したデジタルチラシの新サービス「LINEチラシ」を発表しました。これまでオフラインでの配布が中心だったチラシやDM(ダイレクトメール)を、ユーザーの興味関心や生活エリアに合わせてパーソナライズし、任意のタイミングで配信することができます。

 

LINEチラシには掲載面や特長が異なる「ADフォーマット」「メディアフォーマット」「メッセージフォーマット」という3つのフォーマットがあります。このうち、2019年7月からLINEチラシのADフォーマットを先行導入している株式会社京急百貨店(以下、京急百貨店)の園田拓央氏に、その効果や今後の展望について話を伺いました。

目的
  • 商圏内のユーザーに効率良くリーチできる宣伝手段を活用し、新規顧客の獲得やイベント集客を行いたい
施策
  • デジタルチラシの自動生成、市区町村レベルでのターゲティングが可能なLINEチラシのADフォーマットを導入し、イベントプロモーションに活用
効果
  • 7月に実施したイベント『大福岡展』の売り上げが前年比で9%アップ
  • イベント期間中、京急百貨店のLINE公式アカウントで配信したクーポンを2,129名が使用し、367名がアカウントを新規に友だち追加
  • イベント期間中(1週間)での広告配信を見込んでいたが、想定以上に広告を見てくれる方が多く、インプレッションが伸びたため、3日間で広告予算を消化

追加の制作費は不要!既存の広告を流用できるADフォーマット

京急百貨店は、京浜急行電鉄株式会社(京急電鉄)を中核とする京急グループの百貨店で、横浜市港南区の上大岡駅に隣接しています。同社がLINEチラシのADフォーマットを導入した背景について、園田氏は次のように話します。

 

「これまで、弊社ではアナログ・デジタルを問わず幅広い手法で広告を展開してきました。アナログは新聞の折り込みチラシ、DM、駅構内の看板や電車内の中吊りなどが中心で、デジタルはメール、そして2016年12月から始めたLINE公式アカウントなどです。しかし、新規のお客さまを獲得するにあたって、従来の宣伝方法だけでは商圏をカバーしきれていないのではないかという課題感がありました」

園田氏の写真

株式会社京急百貨店 ショッピングエンターテインメント推進部長 兼 広報部長 園田 拓央氏

実際、地域密着型の京急百貨店がこれまで広告費をかけてきた新聞の折り込みチラシについて、興味深いデータがあります。LINEリサーチが2018年5月に行った調査で「新聞で情報を取得している人は全年代で50%未満」という結果があり、広告媒体としての新聞の力が弱まっていると推察されます。

新聞の購読状況の図

新聞社の情報をチェックする際、新聞を手に取る人の割合が少ないことが分かる
(LINEリサーチ調べ(2018年5月)/対象:日本全国15-59歳男女/有効回収数:39,242サンプル)

京急百貨店が商圏内のユーザーに効率良くリーチできる宣伝方法を探し求める中、提案を受けたのがLINEチラシのADフォーマットでした。導入の理由について、月間利用者数6,800万人*以上のタイムライン利用ユーザーに向けてチラシ情報を配信できることはもちろん、「広告の作成フローにもメリットを感じた」と園田氏は語ります。

  • LINEのタイムラインに訪問したユーザーの数(2019年8月時点の社内調査より)

「既存の広告素材をそのまま流用できるのは、新たに制作費用が発生しないという点で魅力的でした。新聞の折り込みチラシのデータをメールで送れば、スマホの画面で見やすいように最適化して、あらかじめ指定した始まりと終わりの日時の間、広告を配信してくれます。従来力を入れてきた宣伝方法と併用することで、広告効果の上積みが見込めるのではないかと考えました」

LINEチラシの効果でイベント売上が前年から9%アップ

京急百貨店では、2019年7月25〜31日に開催した物産イベント『大福岡展』の宣伝にADフォーマットを活用しました。同サービスの特長である「市区町村レベルでのターゲティング」機能を使って、百貨店の所在地である神奈川県横浜市港南区のほか、同市磯子区、金沢区、戸塚区、さらに横須賀市、逗子市、三浦郡を配信エリアとして設定。また、新規の友だち獲得を目指し、「京急百貨店のLINE公式アカウントを友だち追加していない25歳以上の男女」に限定してチラシ情報を配信しました。

京急百貨店のLINE公式アカウントメッセージ

タイムラインに表示された実際の広告(写真左)/
京急百貨店のLINE公式アカウントで配信されたクーポン(写真右)

「LINEチラシを導入して、『大福岡展』の売り上げは前年比で9%アップし、イベント期間中にLINE公式アカウントで配信したクーポンの使用ユーザーは2,129名と、結果は上々でした。また、新規友だち追加数が367名と、通常と比べて約2倍の増加率を記録したことにも大変驚いています」

 

さらに園田氏は、LINEチラシのADフォーマットの料金体系についても言及します。同サービスは、広告が1,000回画面表示されるごとに料金が発生するCPM(Cost Per Mile)課金を採用しているため、インプレッションの最大化でチラシ情報の拡散を図りながら、コストパフォーマンスの良い運用が行えます。

 

「7月24日に配布した新聞の折り込みチラシのデータを利用し、25日から27日の3日間だけ配信を行いました。本当はイベント期間中ずっと配信したかったのですが、予想以上にインプレッションが伸びた影響で、3日間で予算が消化できました。制作に余計な時間も費用もかかりませんし、今回の結果を踏まえると圧倒的にコストパフォーマンスが優れていると感じています。今後はイベント開催期間の後半から配信を始めるなど、さらに効果的な運用法を探っていきたいと思います」

既存の手法と併用することで、さらなる広告効果アップが期待できる

LINEチラシと既存の宣伝手法の併用で生み出される広告効果について、LINEが他社事例をベースに行った独自の調査によると、新聞の折り込みチラシとLINEチラシの接触重複率はわずか2%。また、LINEチラシを活用すれば、新聞の折り込みチラシ単体で配布した時よりも、約1.5倍のユーザーにリーチできると見込まれています。

調査委託先:マクロミル社

今後も各種イベントでLINEチラシの活用を考えているという園田氏は、「より効果的な運用を目指して、工夫や改良を重ねたい」と展望を語ります。

 

「小売業にとって最も重要なのは、既存のお客さまを失うことなく、新規のお客さまを増やしていくことです。そのため、例えばクーポンのような『お得感』のある情報をお客さまに届けていきたい。情報過多になりすぎるとアカウントをブロックされるリスクも高まるので、LINE公式アカウントとLINEチラシで発信する情報の質や量を見直しながら、紙媒体などの既存のツールも併用して、さらに広告効果をアップさせたいですね」

 

 

(取材・文:相澤良晃、写真:高橋枝里)