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新プランが後押しした、キッコーマンのLINE公式アカウント活用

キッコーマン株式会社

キッコーマン株式会社 経営企画室 デジタルマーケティング担当 岡 浩一郎氏(写真左)
同上 白須 彬氏(写真右)

しょうゆをはじめとした調味料でおなじみのキッコーマン株式会社(以下、キッコーマン)は、2017年に創業100周年を迎えました。2018年には、消費者とのコミュニケーションにおいてデジタル活用を検討するプロジェクトが発足し、その一環としてLINE公式アカウントを開設し、2019年7月にはデジタルマーケティングの専門組織が新設されています。

 

本記事では、2019年5月24日にLINE社内で開催した「食品・消費財業界向け LINE活用セミナー」に登壇した、キッコーマンのデジタルマーケティング担当・岡浩一郎氏と白須彬氏の発表内容をもとに、同社がLINE公式アカウント上で実施している施策や、今後の展望などについて紹介します。

ポイント

新たな料金プランが後押しした、LINE公式アカウント開設

多くの製造業と同じように、食品業界も商品を最終消費者に届ける過程で流通各社を経由します。そのため、従来は取引先となる流通企業にプロモーション提案を行うことで販売チャネルを獲得してきましたが、ECの台頭に伴い、ユーザーデータにもとづく販売促進策など、新たな手法が必要になってきました。

 

そんな中、キッコーマンはLINEが持つユーザー規模や、LINE公式アカウントを使ってさまざまな施策を行っている他社事例に注目していました。しかし、自社のアカウント開設を検討するにあたり、料金面に関して課題を感じていたといいます。

 

「以前までのLINE公式アカウントの料金体系では、固定の運用費として年間で約3,000万円の費用が発生し、それが高いハードルになっていました。しかし、無料から始められる新たな料金プランへと変更されたことで、導入に向けて足踏みする理由がなくなりました」(キッコーマン岡氏、白須氏)

岡氏の写真

キッコーマン株式会社 経営企画室 デジタルマーケティング担当 岡浩一郎氏

2018年12月、LINEはLINE公式アカウントのサービスリニューアル「リデザイン」を行いました。リデザインとは、以前からLINEが法人向けに提供してきたビジネスコネクトアカウントや、店舗などを中心に活用されていたLINE@などの各種法人向けアカウントをLINE公式アカウントに統合し、企業や店舗とユーザーの長期的な関係性構築を目指す取り組みです。その一環として、さまざまな予算ニーズに柔軟に対応できるよう、料金体系も従量課金制へと変更されました。(「リデザイン」について、詳しくはこちら)。

 

料金面の変更点だけでなく、LINE公式アカウントをどのように活用するかという点について、キッコーマンの岡氏と白須氏は次のように語ります。

 

「従来のハガキを用いたキャンペーンスキームでは、レシートをハガキに貼り付けて応募するという作業がお客さまの負担になってしまうのに加え、応募情報をデータ化するためにさまざまなコストがかかるという課題を抱えていました。LINE公式アカウントを使えば、そうした課題を解消できるだけでなく、さらには、弊社の商品を購入いただけるお客さまとのつながりが持てるようになると考えています」(キッコーマン岡氏、白須氏)

キャンペーンプラットフォームとして、LINE公式アカウントを活用

キッコーマンはLINE公式アカウントの開設後、数種類のデジタルキャンペーンをアカウント上で実施しています。主なキャンペーンスキームは、同社の対象商品の購入レシートを写真に撮って送信するという形式です。

キッコーマンの LINE公式アカウント

画面下部分のリッチメニュー内に、キャンペーン応募のタブを設けている

従来のハガキ応募の手法では、お客さまとの継続的なつながりの構築や、キャンペーンの効果検証の面でも課題がありました。しかし、今後はLINE公式アカウントを活用することで、そうした課題解決に取り組みたいということです。

 

「LINE公式アカウントを使った取り組みはまだ始まったばかりです。より多くのお客さまとの接点をつくるため、店舗に来たお客さまに直接アプローチする際に活用されている『LINE Beacon』などにも注目しています。ゆくゆくは、オンラインとオフラインを統合した新たなお客さまコミュニケーションを実現したいです」(キッコーマン岡氏、白須氏)

One to Oneのコミュニケーションを目指して

キッコーマンは、LINE公式アカウントを「キャンペーン応募のためのプラットフォーム」としてだけでなく、ユーザーとの「双方向のコミュニケーションの場」としても活用していきたいと語ります。

 

「特にLINE公式アカウント上でのセグメント配信に関心があります。お客さま一人ひとりに寄り添ったコミュニケーションを通じて、キッコーマンのファンをより増やしたいと考えています」(キッコーマン岡氏、白須氏)

白須氏の写真

キッコーマン株式会社 経営企画室 デジタルマーケティング担当 白須彬氏

また、今後のデジタル施策の展望について次のように結びます。

 

「従来通りのコミュニケーション施策だけでは必ずしも売り上げに結びつかない今、流通・小売企業とのさらなる連携を視野に入れ、お客さまとの接点を拡大するためにデジタルをどのように活用するか検討しています。LINEさんには、お客さまとのコミュニケーションを一層活発にする新しいサービスや提案に期待しています」(キッコーマン岡氏、白須氏)

 

(取材・文:長尾和也)