• ホーム
  • 事例
  • フードコートの混雑解消!「木の葉モール橋本」が描く未来の顧客体験

フードコートの混雑解消!「木の葉モール橋本」が描く未来の顧客体験

株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークス

株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークス
木の葉モール橋本 支配人 宮崎 喜彦 氏

福岡県福岡市のショッピングモール「木の葉モール橋本」は、2011年4月の開業以来、累計来場者数が5,000万人を突破するなど、地元に愛される商業施設として知られています。

 

同施設ではこれまでチラシ・DMなどの紙媒体を中心に集客を行ってきましたが、デジタルシフトを目的に2016年3月からLINE公式アカウントを導入。順調に友だち数を伸ばし、現在はLINEのプラットフォームを活用した新たな顧客体験の創出を目指しています。LINE公式アカウント導入と最新の取り組みについて、木の葉モール橋本の支配人・宮崎喜彦氏(以下、宮崎氏)に話を伺いました。

目的
  • チラシやDMなどの紙媒体を中心とした集客施策をデジタル化したい
  • 地域のお客さまにとって、より便利な体験を提供したい
施策
  • グループ施設である「マリノアシティ福岡」での取り組みをきっかけにLINE公式アカウントを導入
  • フードコートの混雑を緩和するため、事前注文・決済・呼出サービスの実証実験を実施
効果
  • LINE公式アカウントを通じて約4万2,000人のユーザーと接点が持てた
  • イベントの告知や限定キャンペーンが確実に集客につながるようになった

地元に根ざした新たなコミュニケーション

木の葉モール橋本

福岡地所株式会社のグループ企業である株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークスは、「キャナルシティ博多」をはじめとする大型ショッピングセンターの運営を手掛けています。同社が運営するショッピングセンターの一つである「木の葉モール橋本」は、2011年の開業から9年目を迎え、累計来場者数は5,000万人を突破しました。

 

来場者の7〜8割ほどを占める地元住民の再訪を促すため、木の葉モール橋本では夏休み期間のラジオ体操や地域団体と共催で農業体験などのイベントを開催し、その告知や宣伝のためにチラシやDMなどの紙媒体を活用してきました。

 

「年間で約2,000回のイベントを実施しています。しかし、イベントにかけられる予算は限られています。特に近年は紙媒体を中心とした告知方法の費用対効果が見合わなくなってきました。そこで、より効果的で十分な費用対効果が見込めるデジタル施策を探すようになりました」

株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークス 木の葉モール橋本 支配人 宮崎 喜彦 氏

株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークス 木の葉モール橋本 支配人 宮崎 喜彦 氏

2015年9月には、エフ・ジェイエンターテインメントワークスが運営(当時は福岡地所株式会社が運営)する「マリノアシティ福岡」が、LINE公式アカウントの運用を開始。同施設が一定の成果を残したこと、LINEのユーザー層と客層が合致すると考えたことから、木の葉モール橋本でも2016年3月にLINE公式アカウントの導入を決定しました。

抽選会の特典配布で友だちを獲得

LINE公式アカウントの導入直後は友だち集めも順調だったそうですが、その人数が5,000人に達したころから、自然増加は横ばいになったといいます。そこで注力するようになったのが、友だち限定の「抽選会特典」でした。

木の葉モール LINEを活用した顧客コミュニケーション

「例えば、ゴールデンウイークや歳末シーズンに開催される抽選会は、買い物金額に応じて抽選券がもらえ、旅行券や人気ゲーム機、家電、買い物券などが当たるというイベントです。このイベントで、LINE公式アカウントの友だちは“プラス1回”の抽選参加権がもらえる施策を実施しました。同時に別イベントへの優先申込権も獲得できるようにしたため、子育て中の女性を中心に『LINEに登録すれば、イベントに参加しやすくなる』とのクチコミも広がりました」

 

さらに、宮崎氏は施策の結果について以下のように続けます。

 

「1回の抽選会はおよそ7〜10日間の期間で開催しますが、1回あたり7,000人の友だちを獲得したこともあります。現在は4万2,000人以上(2019年11月時点)の友だちを獲得できており、30代以上の女性がその多くを占めています」

木の葉モール LINE公式アカウント 属性

フードコートの待ち時間をLINEで解消

友だちを数多く獲得できたことで、LINE公式アカウントを使った新たな取り組みも始まりました。

 

「これまでの取り組みによって、理想的な顧客接点を創出することができました。そこで、友だちになってくださったお客さまの利便性向上のため、新たなサービスの提供に向けた実証実験を始めることにしました」

 

年間612万人(2018年4月~2019年3月期)が訪れるという木の葉モール橋本では、平日・休日を問わずフードコートが混雑します。特に子連れの母親がベビーカーを押したり、子どもを抱えたまま長時間並ばなければいけない状況が頻繁に発生していました。

木の葉モール フードコート

そこで2019年8月より、LINE公式アカウントを利用したフードコートでの事前注文・決済・呼出サービスの導入を進め、実証実験を行っています。

 

このシステムを活用すれば、フードコートでの店舗検討・事前注文・決済(LINE Pay)・注文したフードの受け取り通知までが、LINE公式アカウント内で完結できます。ユーザーは注文や支払いをするため列に並ぶ必要がなくなり、混雑緩和や店舗スタッフの負担軽減にもつながります。

LINE公式アカウントを活用したフードコートでのオーダーフロー
LINE公式アカウント導入後の効率化イメージ

なお、LINE Fukuokaが「G20福岡 財務大臣・中央銀行総裁会議 開催記念イベントWorld Kitchen」にて行った実証実験では、同様のシステム導入によってユーザー1人がフードコードを利用するのにかかる所要時間を47%削減可能という結果も出ているため、今後の本格導入時にも同様の効果が期待されています。

LINE Fukuokaによる所要時間比較

フードコートでの施策は実証実験での課題をクリア次第の本格稼働を目指しています。また、LINE公式アカウントの運用によって、施設のターゲットに合致したユーザーに情報を配信しながら、数値的な効果も把握できるようになりました。LINEは運営側・消費者側双方の立場から考えても、導入するメリットが大きいと評価する宮崎氏。

「今後はグループ内での他店舗展開を念頭に入れつつ、LINE公式アカウント内での告知動画配信、LINE Payを含むQRコード決済の利用促進を目指していきたいと考えています」

 

(公開:2019年12月/文:安田博勇・写真:國松あずさ)