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コンバージョン数が約6倍にV字回復!健康食品ECにおけるLINE広告活用の“勝ち筋”とは

さくらフォレスト株式会社

2023.04.11

さくらフォレスト株式会社 企画部 吉田健人氏

福岡県福岡市に本社を置くさくらフォレスト株式会社(以下、さくらフォレスト)は、主力事業として健康食品・スキンケア・ヘアケアなどの自社通販を展開しています。“ともに豊かに”をコンセプトとした自社通販ブランド「さくらの森」を2009年にスタートし、「美と健康を実現する日本一の商品」を基準に約40商品を販売しています。さくらフォレストは一部通販アイテムのWebマーケティングにLINE広告を活用。2022年9月以降の本格運用後、短期間でコンバージョン数を6倍に増加させるなど目覚ましい成果を上げています。LINE広告を活用した取り組みや得られた成果について、同社企画部・吉田健人氏に話を聞きました。

目的
  • 自社商品の機能性表示食品「めなり極」の新規獲得件数をアップさせたい
施策
  • 他メディアで配信効果の高かったクリエイティブをLINE広告に“横展開”
  • 新たな広告フォーマット「画像(アニメーション)」を活用し、ユーザーの目にとまるクリエイティブ表現を模索
  • 自社で保有するデータを基に類似オーディエンスを30件超作成して類似配信を行い、PDCAを回す
効果
  • 「画像(アニメーション)」や複数の類似オーディエンスを利用した広告配信後、3ヵ月で月間の新規獲得件数が6倍に
  • 出稿停止前に高騰していたCPAも抑えながら、200〜300件/日を新規獲得

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配信ボリュームに期待するも、CPA高騰で一時は出稿停止へ

アイケアサプリメント「めなり」シリーズは、さくらフォレストの通販サイトにおける人気商品です。そして同シリーズの機能性表示食品「めなり極」の販促を行うにあたり、「複数の広告媒体を用いてWebマーケティングに注力した」と、同社で広告運用を担当する吉田氏は話します。

 

「当社商品の販促は、ほとんどをWeb上のみで行なっています。LINEの他にも複数のSNS広告やニュースメディアなど、さまざまな媒体に広告を出稿しています。

 

LINE広告は国内の媒体では最大級の配信ボリュームがあり、獲得件数がアップした他社事例が多くあると聞いていました。過去、弊社の他の商材でもLINE広告に出稿して成果が出ていたのですが、『めなり』とはジャンルが異なる美容分野の商材でした。そのため、健康食品分野で高い配信効果が出せるか当初は未知数でした」

インタビュイーの写真

さくらフォレスト株式会社 企画部 吉田健人氏

「めなり極」の販促にLINE広告を利用し始めた後、2022年2月にはCPAが2万5000円まで高騰し、月間の新規獲得件数も約30件まで落ち込みました。主に「クリエイティブの摩耗」や「効果的な記事LPのノウハウ不足」など原因の分析を進め、立て直しを図るために一時的にLINE広告への出稿停止を決断しました。

 

しかし、その半年後の2022年9月にはLINE広告への出稿を再開。その間、別のニュースメディアで「めなり極」の新規獲得件数が大きく伸び、そこで利用したクリエイティブの“横展開”を考えたのがきっかけになったそうです。

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黒背景に医者をイメージさせる人物画像を配置したシンプルなクリエイティブ。
同様のクリエイティブが、他のニュースメディアへの出稿時に大きな配信効果を上げた。

画像(アニメーション)と、30件超の類似オーディエンスで配信効果アップ

さくらフォレストは、2022年秋にリリースされたLINE広告の新たな広告フォーマットである「画像(アニメーション)」の活用に特に注力しています。

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トークリスト一覧の最上部にある配信面「トークリスト」に
アニメーション形式の広告を出稿できる。

「トークリストはLINE広告の中でも小さな配信面なので、クリエイティブの “視認性”を確保するのは大前提です。その上で、ユーザーにとってお得感のある価格訴求、タイトルの冒頭に目を引く絵文字を入れる、商品と関連性のあるビジュアルを利用するなどして、クリエティブを作成しています。

 

加えて、『画像(アニメーション)』の広告フォーマットを使えば、画像を小刻みに動かしたり割引価格を強調したりするアニメーション表現が可能になります。このフォーマットはユーザーの目にとまり、商品への興味・関心を高めていただいた上、オンラインで全てのユーザー行動が完結する健康食品ECのプロモーションと親和性が高いと考えています」

図版

また、広告の遷移先となるランディングページ(以下、LP)には、ユーザーにとって気づきや発見のある記事コンテンツを用意するようにしています。

 

「まず、LPでもっとも目につきやすいファーストビューには、健康食品に対する常識やイメージを覆す“フック”になりうるテキストを入れ、ユーザーの興味・関心を喚起するようにしています。その上でLP内アンケートを入れ、記事や商品に対する理解度を高めてもらうと同時に、購入アクションへと自然に誘導するのもポイントです。

 

また、後日配信するリターゲティングの効果を高めるために、商品への“ネガ”につながりかねない要素はなるべく排除するようにしています。具体的には、まだ内容を閲覧しているであろうLP半ばで表示する購入オファーや、ユーザーの離脱挙動時に表示する引き留めのポップアップなどです」

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ターゲティングでは、LINE広告の配信機能の1つである「類似配信」を主軸に新規獲得を進めています。

 

具体的には、自社の保有データを基に、配信に利用する30件超の類似オーディエンス(※)のリストを男女別に作成。その後、短期間の運用で初動の配信効果を検証しながら、効果が低かったリストの配信は停止し、効果が高かったリストの配信は継続するなどしてPDCAを回しています。

※広告アカウント1つあたり類似オーディエンスの上限は10件なので、
さくらフォレスト社と同じ30件での検証を行う場合は、広告アカウントを3つ作成すれば可能です。

「弊社の場合、例えば60歳以上の購入ユーザーは直近3ヵ月前のリストでも、3年前のリストでも配信効果が高く出ました。一方、LP訪問者の類似1%のリストはあまり効果が出ませんでした。これまでの販売実績を見ても、健康食品の購入は女性がやや多くの割合を占めます。しかし、LP訪問者は男女別に類似オーディエンスを作成できないため、配信効果が上がらなかったのではないかと分析しています。

 

また、弊社の別サプリメントの購入者データを基にして『めなり極』の類似配信を行ったこともありますが、ユーザーが抱える健康上の課題が2商品で異なることから、こちらも満足な配信効果を得られませんでした。

 

LINE広告はユーザー規模が大きいので、特に効果が見込めるリストを見極めて配信し、さらにその類似オーディンエンスを作成するというプロセスを繰り返すのが、安定的な獲得につなげるポイントです」

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わずか3ヵ月でコンバージョン数が約6倍にアップ

一度はLINE広告への出稿を停止したものの、現在は「他の媒体と比較しても新規獲得件数を伸ばせるようになった」と吉田氏は話します。

インタビュイーの写真

「『めなり極』は2022年10月に月間の新規獲得件数が1,000件を突破しました。さらに翌11月、新たな広告フォーマットの『画像(アニメーション)』を利用すると配信効果がさらにアップして3,600件、12月は6,500件と、わずか3ヵ月で6倍になりました。

 

現在は1日あたり200〜300件の新規獲得ができており、CPAも許容範囲内の1万1000円程度に抑えられています。これは他媒体と比較しても1,000円ほど安価に獲得できている状態です」

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実際に成果が上がったことで、「直近は新規獲得のための広告予算の80%をLINE広告に使用している」と語る吉田氏。今後の展望について次のように語ります。

 

「LINE広告は弊社商品のメインターゲットでもある“50〜60代”の獲得に強く、他の媒体ではリーチできないユーザーにも広告が届いていると感じます。今後は健康食品・機能性表示食品のほかにも、医薬品や美容・化粧品の出稿も検討したいと思います」

 

(公開:2023年4月、取材・文/安田博勇、写真/山﨑美津留)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
※本記事内の実績は取材先調べによる数値です

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