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「LINEで応募」を活用して熱量の高い友だち集めに成功!購入の入口としてLINEを活用する資生堂ジャパン dプログラムの戦略とは

資生堂ジャパン株式会社

2023.03.02

資生堂ジャパン株式会社
嬉野勝之 氏(写真右)/袴田英雄 氏(写真左)

スキンケアブランド「dプログラム」のキャンペーン「#十人十肌プロジェクト」の一環で「LINEで応募」を活用し、商品のサンプリングを実施した資生堂ジャパン株式会社(以下、資生堂ジャパン)。「LINEで応募」を活用した理由や取り組みの末に得られた成果について、同社の嬉野勝之氏(以下、嬉野氏)と袴田英雄氏(以下、袴田氏)に話を聞きました。

目的
  • サンプリングを実施することで商品体験の機会を創出し、ユーザーとの接点を拡大したい
  • ユーザーと長期的に関係を築いていくための顧客基盤を構築したい
施策
  • 「LINEで応募」のLINEパートナーパッケージを活用し、サンプリングを実施
  • サンプリング応募時に取得したアンケートなどのデータをLINE公式アカウントのメッセージ配信に活用
効果
  • サンプリング応募がきっかけで友だちになったユーザーのメッセージ開封率は、他経路で集めた友だちと比べて約10%高い数値を記録
  • 当初設定していた目標より応募数は2倍、LINE公式アカウントの友だち追加数は1.3倍を達成

肌悩みの先の「なりたい肌」へアプローチする「dプログラム」

創業150年を迎えた化粧品メーカーである資生堂展開する「dプログラム」は、季節の移り変わりなどの環境や生活リズムによって起こされる肌悩みに対してアプローチするスキンケアブランドです。

 

資生堂は「敏感肌」という言葉がなかった50年以上前から研究を重ね、その時代の最先端テクノロジーで大切な肌を守り育むための手伝いをしてきました。「デリケート肌を考えた低刺激設計なのはもちろんのこと、その先にある一人ひとりが思い描く理想の肌を叶えるブランドを目指す」という姿勢は、「季節や生活の変わり目にくり返す『ときどき敏感肌』から、なりたい肌へ。」というdプログラムのブランドメッセージにも表れています。

スキンケアブランド「dプログラム」の商品例

敏感肌に悩むユーザーを中心に支持を集めるdプログラムですが、まだ商品を使用したことのないユーザーへの訴求に課題を抱えていました。

 

「『dプログラム』というブランドを知ってはいても使用したことがない方、そもそも効果があるのか確信が持てないもいらっしゃいます。そうした方々に対して積極的にアプローチができていないという側面がありました。dプログラムの特長や価値を知ってもらい、購入していただくにはどのような訴求ができるのか日々考えています」(袴田氏)

資生堂ジャパン株式会社 プレミアムブランド事業本部 スキンケアマーケティング部 dプログラム ジャパン ブランドアソシエイト 袴田英雄氏

LINE上で応募まで完結できる「LINEで応募」

dプログラムでは、2022年5月25日〜7月20日の期間で「#十人十肌プロジェクト」キャンペーンを実施しました。

 

プロジェクトでは肌状態や生活環境はもちろん、職業も年齢も異なる10人のアンバサダーたちが出演し、「なりたい肌」を目指してdプログラムを使用するシーンを発信しました。

「#十人十肌プロジェクト」のバナー例

「敏感肌用のスキンケアは肌に合うけど、効果が高くないのではないかと思われている方もいらっしゃいます。そこで、今回のキャンペーンでは十人十色のさまざまな肌悩みを持つ方に対して、dプログラムを使用することで理想のなりたい肌を目指せるというメッセージを発信しました。そうした発信によって、dプログラムへの理解を深めていただきながら、実際に体感していただくことを目的としていました」(袴田氏)

 

プロジェクトの一環として実施したのが、「LINEで応募」のLINEパートナーパッケージを活用したサンプリング施策です。LINE上で希望する商品を選択して応募すると抽選が行われ、当選者にサンプルがプレゼントされました。応募から抽選までの応募フローがLINE上ですべて完結するため、応募を起点とするユーザーとのコミュニケーションを円滑に進めることができます。

「LINEで応募」を活用したサンプリング施策の応募から景品獲得までのフロー

「『LINEで応募』を活用したサンプリングは過去にも何度か実施していますが、幅広い年齢層へリーチできること、そして応募時のアンケートで取得したデータ(※)を活用して、LINE公式アカウントからユーザーに合わせたメッセージを配信することができる点に魅力を感じています。例えば、今回は当選者の方へサンプルの使用感をお伺いしたり、先行販売をご案内するメッセージを配信し、次回の購入や継続使用につながるような訴求を行いました。応募プロセスも特定のWebサイトに遷移させずにLINE内で完結できるので、離脱を防ぎスムーズに応募できるという点も他のツールにない優位点だと思います」(嬉野氏)

※アンケートは、サンプリングの当選者に対して資生堂のWebサービス「ワタシプラス」に誘導して実施。アンケート回答の取得やメッセージ配信への活用はユーザーの同意を得ています。

資生堂ジャパン株式会社 プレミアムブランド事業本部 スキンケアマーケティング部 スキンケアデジタルマーケティング戦略G アシスタントブランドマネージャー 嬉野勝之氏

「LINEで応募」の活用で、熱量の高い友だち集めに成功

「LINEで応募」の活用に際し、dプログラムは目標数値として「応募人数1万5,000人」「新規友だち数5,000人」を設定しました。

 

まずはサンプリングの応募を促すため、事前告知としてLINE広告で広告を配信。さらにLINE公式アカウントのほか、TwitterなどのSNSも活用したキャンペーンの告知も実施しました。「#十人十肌プロジェクト」で起用していたアンバサダーの投稿も告知に活用することで、ターゲットとしていた肌悩みを持つ層にしっかりアプローチできたといいます。

 

その結果、サンプリングの応募者数は3万人、さらにサンプリング施策を通じた新規友だち数も6,600名と、当初掲げていた目標を達成。また、今回のサンプリング施策がきっかけで友だちになったユーザーのメッセージ開封率は従来に比べて約10%高くなるなど、dプログラムに興味のある熱量の高いユーザーを集めることができました。 

 

今回の成果について、袴田氏と嬉野氏は「一過性の成果ではなく、サンプリング施策を通じて熱量の高いユーザーと接点を持つことができ、長期的に関係を築いていける基盤をつくれたことは大きい」と、口をそろえます。

 

「今回のサンプリング施策では、アンバサダーの投稿を通じて肌悩みを持つユーザーにしっかり訴求できたことが成果につながったと感じています。そうした訴求を他のSNSで展開することで、これまで友だちではなかった熱量の高いユーザーをLINE公式アカウントへ誘導することができました。また、サンプリング応募時に取得したアンケートなどのデータをLINE公式アカウントのメッセージ配信に活用することで、メッセージの最適化も実現できました。今後もLINEを活用して、『dプログラム』の購入につながるような付加価値を提案していきたいと思います」(袴田氏)

 

「LINEは他のSNSよりもユーザーにとって身近なプラットフォームだと感じています。また、サンプリング施策を実施する際にも他のWebサイトに遷移させず、LINE上で完結できるのは大きな強みだと実感しました。今回のキャンペーンのように、潜在的なユーザーの方たちをLINE公式アカウントに誘導してつながって、その方たちの肌悩みに合ったアプローチを行いながら、より良いブランド体験を提供していきたいです」(嬉野氏)

 


(公開:2023年3月、取材・文/岩崎史絵、写真/山﨑美津留)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
※本記事内の実績は取材先調べによる数値です