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LINE公式アカウント経由のサイトPVが2年間で100倍に! 優良な友だちを集客するクロスターゲティング活用

株式会社小学館

(写真左から)
株式会社小学館 デジタル事業局 Webプロデュース室 課長 山野明登氏
同社 女性メディア局 Preciousブランド室 副編集長 濱谷梢子氏

児童書やコミックをはじめ、さまざまなジャンルの雑誌や書籍を刊行する株式会社小学館(以下、小学館)の中で、40代の働く女性を対象にしたラグジュアリーファッション誌『Precious』は現在、雑誌とWeb版『Precious.jp』を展開しています。Precious.jpへの集客を目的として2018年8月にLINE公式アカウントを開設し、媒体の世界観に合った友だち集客を進めた結果、2年でLINE経由のサイト閲覧数(PV)を100倍に伸長させました。取り組みにおけるクロスターゲティング活用や今後の展望について、同社でデジタルメディアのグロースハックを担当する山野明登氏と、『Precious』編集部でWebをメインに編集記事やタイアップコンテンツを担当する濱谷梢子氏に話を聞きました。

目的
  • 雑誌『Precious』の世界観に合う友だちを集客し、LINE公式アカウント経由でWeb版『Precious.jp』へ誘導したい
施策
  • 2019年6月から雑誌の主力記事のクリエイティブを広告に活用してLINE広告のCPF(Cost Per Friends)配信を実施
  • 2020年4月からクロスターゲティングを活用。LINE公式アカウントで配信したメッセージのクリックなどのデータを類似拡張してCPF配信を実施し、配信の効率化と優良な友だち集客を実現
効果
  • クロスターゲティングを活用したCPFの配信後、LINE公式アカウントのメッセージの開封率は平均70%、クリック率は平均40%超を記録
  • LINE公式アカウントを経由した『Precious.jp』のサイト閲覧数(PV)が、2年間で100倍に伸長

『Precious』の世界観に共感してくれる、優良な友だちを増やしたい

『Precious』は40代の働く女性を対象に厳選したラグジュアリーブランドを扱いながらも、都心のオフィスで働く日やセカンドハウスで犬と過ごすオフの日など実用的なシチュエーションにこだわった着こなしを提案。また、それが生み出された背景にあるストーリーをしっかりと伝える商品紹介が、読者に厚く支持されています。

 

「そうした背景もあり、『Preciousに掲載されると高額な商品が売れる』といった評価をメーカーさま各社からいただいております」(濱谷氏)

濱谷氏の写真

株式会社小学館 女性メディア局 Preciousブランド室 副編集長 濱谷梢子氏

雑誌のコンセプトを踏襲しながら、ライフスタイルやカルチャーなどオリジナルコンテンツを含めたWeb版『Precious.jp』を2017年7月にローンチした後、「一回きりの閲覧ではなく、繰り返しサイトに訪問してもらうための仕組みづくりが必要」と考えた『Precious』チームは、LINE公式アカウントの開設に踏み切りました。

 

「コアなユーザーを育成するために自社媒体のアプリ制作という選択肢もあったわけですが、ダウンロードいただく際のハードルが高いのが難点でした。LINEはコミュニケーションアプリとして浸透していますし、Preciousの読者に近いユーザー層を抱えている点も魅力でした。友だち追加してもらえば、クローズドなコミュニケーションとプッシュ性のある情報発信が可能なため、他のSNSよりも媒体を身近に感じてもらえると考えました」(山野氏)

山野氏の写真

小学館 デジタル事業局 Webプロデュース室 課長 山野明登氏

2018年8月にアカウントを開設した直後、Friends Boost*を活用して雑誌のターゲット層である40代以上の女性ユーザーを中心に、1カ月で約55万人の友だちを集客しました。しかし、徐々にターゲットリーチが減少し、Precious.jpへの送客にも課題を感じるようになったといいます。

  • 現在はサービス提供を終了。ミッション(友だち追加)をクリアしたユーザーにLINEポイントを提供することができ、
    LINE公式アカウント運用における垂直立ち上げに有効なサービス

そうした状況を受け、Preciousの世界観により共感してくれる優良な友だちを増やすことを目指して、2019年6月からLINE広告を使ってLINE公式アカウントの友だち集客ができるCPF(Cost Per Friends)に出稿しました。

雑誌の主力コンテンツを用いて、狙ったユーザーに“刺さる”広告運用を

CPF配信では、雑誌の主力コンテンツであるファッション系記事のテキストやクリエイティブを広告に取り入れ、Preciousの世界観に合った友だち集客を目指しました。

図版

大人の女性向けであることを宣言するタイトルとコーディネートのポイントがわかるような
全身写真を複数並べるのがPreciousのクリエイティブの勝ちパターン

「WebメディアであるPrecious.jpでは、ブランドの新しいファンにリーチしたいのでファッション、ビューティ、ライフスタイルなど幅広くコンテンツを発信しています。しかし、LINE広告のCPF配信ではあえて本誌の主力コンテンツであるファッションのクリエイティブを多用し、Preciousのブランドを強く訴求するよう意識しました」(山野氏)

 

施策のKPIは「集客した友だちが、どれだけコンテンツに反応してくれるか」を重視し、LINE公式アカウント経由のPVやユーザー数だけでなく、メッセージの開封率やクリック率を設定。CPF配信で一定の成果を得た後、2020年4月からはLINE公式アカウントで取得したデータをLINE広告の配信に活用できるクロスターゲティングの活用を始めました。

 

具体的には、LINE公式アカウントから配信したメッセージをクリックした友だちに近い属性データのユーザーに向けて、CPFを配信。友だち追加後はCPFの広告内で訴求した記事をメッセージで配信してPrecious.jpへ遷移させた後、サイト内のコンテンツを回遊してもらえるよう導線を整えました。

図版

クロスターゲティングを活用したCPFの配信以降、月に1万人ずつのペースで友だちを集客しています。メッセージの開封率は平均70%を超え、クリック率は平均40%を超えるなど高水準を記録。中にはクリック率70%を超える投稿もあり、「狙ったユーザーに“刺さる”広告運用ができている」と山野氏は評価します。また、友だち獲得単価も以前より30円ほど抑制できており、削減できた費用分をリーチ拡大に費やすなど運用の効率化を進めています。

図版

編集部と連携してPDCAを回し、LINE経由のWebサイト流入数が100倍に

『Precious』は社内でLINEのサービスの運用を行っているため、各種データを編集部にいち早く共有し、高い広告効果が見込めるクリエイティブ選定などに役立てています。

 

一連の施策を経て、課題を感じていたPrecious.jpへの送客についても、クロスターゲティングを活用したCPFの配信以降、LINE公式アカウント経由でのPV・UUがともに上昇。PVはアカウント開設直後から2年間で100倍に伸長するなど、大きな成果を残しています。

 

「人気連載をまとめた書籍の発売や、それに伴うSNSアカウントの開設などのお知らせをメッセージ配信すると、その日のうちに、予約数やフォロワー数が大きく動くようになりました。LINEを通じて『Precious』の世界観に共感するユーザーとつながれていると実感しています」(濱谷氏)

今後の展望について、LINE公式アカウントを友だち追加したユーザーを小学館ID(小学館の各サービスを利用するための共通アカウント)の『Precious会員』に誘導しつつ、各種イベントなどを通じて「体験型の価値提供にもチャレンジしたい」と山野氏は語ります。

 

「雑誌の価値を高めていくには、“読んで終わり”ではなく体験やいろいろなサービスとつながっていく必要があると思います。そのため、LINEはPreciousのコアユーザーとつながり、他のSNSよりも深いコミュニケーションができる場として活用を続ける予定です。また、今回の施策で得られた知見を生かして、ブランドのアカウント運用に関する相談に乗るなど、Preciousが連携する企業さまの成長にも貢献していけたらと考えています」(山野氏)

 

(公開:2020年11月/取材・文:塚田智恵美、写真:高橋枝里)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです