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TikTokとLINEでつくる、アドネットワークの未来図

TikTok ads

TikTok ads Product Marketing Division 本部長 岩田幸也氏

2019年8月より、LINEはアドネットワーク事業「LINE Ads Platform for Publishers (以下、LAP for Publishers)」を開始しました。サービスローンチに際して新規で参画したパートナーパブリッシャーが、ショートムービープラットフォームアプリ「TikTok(ティックトック)」と、株式会社AbemaTVが提供する動画配信アプリ「AbemaTV」です。

 

本記事では、TIkTok adsのProduct Marketing Division 本部長 岩田幸也氏に、今後の広告戦略やLAP for Publishersへの期待について話を伺いました。

8割以上のユーザーがサウンドオン&フルスクリーンで動画視聴

2016年9月からサービスを開始したショートムービープラットフォームアプリ「TikTok」は現在、150の国と地域、75の言語で展開されています。中でも、日本は最大級のマーケットで、リリース当初はデジタルネイティブの若年層がユーザーの大半を占めていましたが、最近では年代を問わず利用者が拡大しているといいます。

 

「TikTokの最大の特徴は、『機械学習機能』です。動画を視聴している間にユーザーの性格などを分析し、一人ひとりに合った動画を提案しています。日本国内だけでも月間の利用者数は950万人に上り、世界中のユーザーの要望を反映しながら動画のカテゴリーも増やしてきました」

岩田氏の写真

TikTok ads Product Marketing Division 本部長 岩田幸也氏

さらに、メディアの成長を加速させるためには、広告による安定的な収益が必要という考えのもと、2018年6月から本格的に広告事業をスタートしました。

 

現在、TikTok内では動画コンテンツの間に差し込まれる「インフィード広告」と、ファーストビューで全画面表示される「起動画面広告」の、2種類の広告が運用されています。後者の「起動画面広告」は最近ローンチしたばかりのため、LAP for Publishersを通じた配信は予定していませんが、その広告効果に大きな手応えを感じていると岩田氏は語ります。

 

「既存のモバイルアプリ動画プラットフォームの中で、起動直後にサウンドオンかつフルスクリーン*で広告動画が表示されるのはTikTokだけではないでしょうか。視認性が高いためクリック率も高く、効果的にブランドの認知獲得が期待できます。TikTokでは、ユーザーの8割以上がサウンドオンかつフルスクリーンでコンテンツに触れているため、広告でも『軽快な音楽』と『印象的な動画』といった要素が、クリエイティブのベースとなっています」

  • スマホを縦にした際の全画面表示

広告効果を高めるのは、メディアの特性に合うクリエイティブ

広告運用スタートから1年あまりが経過した現在、岩田氏は広告戦略において、「安定的に高い広告効果を出しながら、TikTokのメディア価値を広く証明すること」を目標としています。そして、高い広告効果を得るためには、「メディアの特性にマッチしたクリエイティブが不可欠」と力説します。

 

「TikTokが参画するアドネットワーク広告の中には、他のメディア用に作成した横型クリエイティブが配信される場合もあります。しかし、そうしたケースでは結果が出にくいことも珍しくありません。先述したように、TikTokではユーザーの多くがサウンドオンかつフルスクリーンで動画を視聴するので、それに合わせたクリエイティブの方が自然と広告効果も高くなります」

岩田氏の写真

実際、資生堂から発売されている第3類医薬品「モアリップ」のインフィード広告では、同商品のテレビCM用の動画素材をもとに縦型クリエイティブが作られました。また、サウンドオンの視聴環境下で、商品名やその特徴を歌詞に含めたオリジナル楽曲がユーザーに浸透するなどして、ブランド認知率が11%アップ、購入意向率が374%アップと、高い広告効果を記録しています。

 

「メディアの特性に合ったクリエイティブで広告を運用できれば、ブランドの認知獲得はもちろん、商品特徴の理解も一段と進むのではないかと考えています。クライアントにそうした提案を行うチームは弊社内にも存在しますが、LINEとはクリエイティブの制作に関するノウハウについても積極的に情報交換していきたいです」

LINEのデータを活用した高付加価値のアドネットワーク配信

今回、TikTok adsがLAP for Publishersのパートナーパブリッシャーに参画するのを決めた背景について、岩田氏は次のように語ります。

 

「『平均CPMが安い』『ビューアビリティーが高い』といった単純な指標ではなく、LINEが持つ月間の利用者数8,100万人(2019年6月時点)のユーザーデータを生かした広告配信などを通じて、インプレッションの価値を高めていきたいと考えています。

 

さらに、今後TikTokとLINEのユーザーID連携が実現すれば、広告効果を高い精度で分析してアトリビューションモデルを構築したり、そこからクリエイティブの改善につなげたりできるようになるはずです。付加価値の高い広告配信を行って、そのインパクトを最大化できればクライアントに貢献できますし、結果的に広告事業は成長していくのではないでしょうか」

岩田氏の写真

さらにもうひとつ、「広告営業の負担を減らし、社内リソースを確保できること」も、アドネットワークに参画することの大きな意義だといいます。

 

「TikTokの広告サービスとの親和性が高いにも関わらず、その効果について十分に理解いただけていないクライアントがまだまだ存在するはずです。これまで広告営業に費やしていたリソースをアドネットワークを活用することで最適化し、リーチやブランディングにおけるさまざまなメリットを伝えるクリエイティブソリューションの強化にも取り組みたいと考えています」

 

(取材・文:相澤良晃、写真:山﨑美津留)