セミナーレポート 2018.03.19

LINE ビジネスコネクトの活用事例【WILLER様・アサヒビール様編】

昨年、LINE ビジネスコネクトに関するセミナーを複数回開催し、実際に活用いただいている企業様に施策内容をお話いただきました。本ブログでは、WILLER株式会社様と株式会社アサヒビール様の活用事例をご紹介します。

WILLER様の事例

登壇者

2017年11月2日、LINEと株式会社セールスフォース・ドットコムの共催で「LINE×セールスフォース・ドットコム共催LINE ビジネスコネクト活用セミナー」を開催。深夜バス・高速バス予約サイト「WILLER TRAVEL」を運営するWILLER株式会社から、セールスフォースとLINEを使った顧客サービスのPDCAを回すコツについて紹介。

【登壇者】

WILLER株式会社 カスタマーマーケティング Div
正垣 司氏(写真中央)
磯田 真理子氏(写真中央左)

株式会社セールスフォース・ドットコム
専務執行役員 ジェネラルマネージャ デジタルマーケティング・ビジネスユニット 兼クラウドセールス
笹 俊文氏(写真右)

アカウントエグゼクティブMarketing Cloud
川俣 大氏(写真左)

LINE株式会社 上級執行役員 コーポレートビジネス担当(*1)
田端 信太郎(写真中央右)

  • (*1)2017年11月時点

Salesforce×LINEの組み合わせで行うPDCAサイクルの秘訣とは

WILLERは予約の96%がインターネット経由。そのため一連のウェブマーケティングは自社で運営している。WILLERではこれまで顧客の声を基に様々な客席シートを開発したり、サービス開発を行うなど、顧客の声を活用していく土壌があった。更に顧客の声を細分化して分析し、カスタマーエクスペリエンスの向上を目指したいと考え、Salesforce(セールスフォース・ドットコム)とLINE ビジネスコネクトの導入に至った。

カスタマージャーニーに沿った施策案

(出典:2017/11/2 セミナー時の資料より)

LINEで行おうとしている施策は赤で囲った部分。アカウントからの「集客」「コンバージョン率アップ」「カスタマーエクスペリエンスの向上」の3つをゴールに見据えて運用した。

集客については、キャンペーン情報を配信するのはもちろんのこと、ユーザーが路線を入力するとキーワード応答で指定路線のURLを返信し、商品の選択ページに遷移できる。

コンバージョンについては、WILLER会員IDとLINEアカウントを統合して、クーポン情報や残席数が少ない情報などを配信し、刈り取り系の施策を実装していく計画。

カスタマーエクペリエンス向上については、LINEから運行管理センターを経由してバス乗務員にリクエストが伝わるように設計していく方針。また、チケットの受け取り方や旅行後のアンケートもLINEから送られてくるようなコミュニケーションを行う予定。

「一連の施策運用の秘訣として、実際に運用してもらう他の部門、現場のチームと目指すべきゴールを共有しました。彼らがいなければこの施策は実現しませんでした。また、ここで得た情報はすべてCRMデータとして蓄積、次の施策を打つ際のデータベースとしました。もともと私たちが使っていたシステムとそこで得たデータと新しいツールの連携は必須です。これはSalesforceだからできたことでしょう。」

アサヒビール様の事例

登壇者

2017年12月1日、LINEとデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社様と共催で『食品・消費財メーカー様向けLINE活用セミナー』セミナーを開催。LINE社、LINEを導入している企業、サポートツールを提供している企業、3社それぞれの考えるマーケティングのトレンドとLINE活用の戦略について、各社代表が紹介。

【登壇者】(写真左から)

アサヒビール株式会社 マーケティング本部 デジタルマーケティング部
玉手 健志氏

LINE株式会社 上級執行役員 コーポレートビジネス担当(*2)
田端 信太郎

デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社 ソリューションサービス本部 第一ソリューション営業部
永井 将史氏

  •  (*2)2017年11月時点

やりたいこと探しと準備期間に費やした3年

アサヒビール社がLINEの導入自体を検討し始めたのは2014年頃。実際のアカウント開設までにおよそ3年かかった。人員や予算が揃わなかったという背景もあるが、LINEを導入した際の最終的なゴールが曖昧だったことが一番の要因となった。

長い検討期間を経てLINE導入に舵を切ったのには、2つのポイントがあった。「私たちはLINEの“割り込み力” “1to1力”という2つの強みから、導入を決めました」と玉手氏は話す。

「2001年を起点とすると、現代は流通情報量が2倍以上になっています。その一方で消費情報量はあまり変わっていません。流通する情報量が倍増しているのに人が処理できる情報量がほんの少ししか増えていないということは、従来の発信方法ではユーザーに情報は届かないということを意味します。こうした環境の中、伝えたい情報を、魅力的に、然るべき人に、然るべきタイミングで伝えられるメディアがLINEであると考えました。」

サンプリングキャンペーン

2017年9月に、LINEギフトの仕組みを用いて5万名に『ウィルキンソンハード・無糖レモン』をサンプリングするキャンペーンを行なった。応募にはアサヒビールのLINEアカウントと友だち登録が必要で、応募直後に当落を判定し、当選者は指定されたコンビニで商品を受け取れる。

サンプリング画面遷移

「ユーザー体験を損なうようなマイナス要素はほとんどなかったし、非常に良い結果を得ることができました。LINEを使うメリットとして、パーチェスファネルの購入に近いところから顧客接点を持つことができるのは非常に魅力的なのではないかと思っています。」(玉手氏)

また、上記の施策ではLINE Ads Platformも併せて導入していた。玉手氏は今後もサンプリングを実施していくときは、「個人的には絶対に入れていきたい」とした上で、LINE Ads Platformの魅力として「精度をバキバキに上げた DSP よりも CPA がはるかに安い」「LINE アカウントの友だちやオウンドメディアとは異なる層にリーチできるため、新たな層を取り込んでいくためにも続けていくべき」と話し、セッションを締めくくった。