LINEプロモーションスタンプの最新トレンドを徹底調査―成功のカギは人気キャラとの”コラボ”
LINE公式アカウントの友だち獲得や、企業ブランディング、キャンペーン参加のインセンティブなど、さまざまな目的で利用されているLINEプロモーションスタンプは、ユーザーとの接触率が高い広告メニューです。前提としてLINEユーザーのおよそ80%が毎日LINEスタンプを利用しており、さらにそのうち85%以上のユーザー(*1)が、企業が制作したスタンプの利用経験があるというデータを見ても接触率の高さがうかがえます。
LINEプロモーションスタンプの制作方法は大きく分けてふたつ。ひとつは自社のキャラクターやCMタレントを起用し、企業主体でユーザーコミュニケーションを設計する「企業制作」という方法、そしてもうひとつはLINEスタンプの人気クリエイターを起用し、クリエイターの知見をベースにユーザーコミュニケーションを設計する「クリエイターコラボ」という制作方法です。後者は年々増加しており、本記事では、クリエイターコラボが人気の理由とその活用メリットについて紹介します。
(*1)2018年7月 マクロミル・インターネット調査より
<まとめ>
・LINEプロモーションスタンプの効果を最大化する一つの手段として、スタンプクリエイターを起用したコラボ制作がある
・コラボ制作は企業制作に比べDL数・利用数の効果が高く、結果的にLINE公式アカウントの友だち獲得単価がお得になるケースが多い
・人気クリエイターとコラボすることで、スタンプに最適化されたクリエイティブを制作できるだけでなく、キャラクターを通じた新規層へのリーチも望める
約6割の企業がLINEスタンプのクリエイターを起用
企業がLINEプロモーションスタンプの利用を検討する際、悩みの一つとして挙げられるのが「キャラクター」です。自社キャラクターがいない場合や、キャラクターがいてもLINEスタンプ向きではないなど、スタンプ化が難しい場合も多く、スタンプを初めて実施する企業にとって大きなハードルとなっていました。
そうした状況を打開すべく、LINEの広告制作チームではスタンプ販売プラットフォーム「LINE Creators Market(*2)」の人気クリエイターと提携し、企業のスタンプ制作をサポートする仕組み「クリエイターコラボ」を提供しています。
(*2)LINE Creators Marketとは、2014年にサービスを開始した、世界中のLINEユーザーがLINEスタンプを制作・販売することができるプラットフォーム。LINEクリエイターズスタンプから誕生したキャラクターがグッズ化・アニメ化されたり、企業とのコラボレーションを行ったりする事例も数多く生まれています。

2015年に取り組みを開始して以降、クリエイターコラボの件数は年々増加。2018年は企業制作を上回り、LINEプロモーションスタンプ全体の約6割を占めるまでになりました。

“もっと使われる”スタンプで、広告効果の改善も
クリエイターコラボが支持される背景には、広告効果の高さがあります。スタンプの効果レポートで確認できるのは「ダウンロード数」と「利用数(=スタンプが押された数)」のふたつ。それぞれの平均値は企業が制作したスタンプに比べ、ダウンロード数は約80万回多く、利用数にいたっては約2倍を記録しています。

クリエイターコラボでタイアップするキャラクターは、そもそもスタンプとして利用するために生まれたものがほとんどで、LINEスタンプに最適化された表現が多く、表情やポーズの表現幅が広いことが特徴です。LINE社監修のもとで制作するため、過去の知見を生かしたスタンプが作れるといったメリットも。
一方、企業のキャラクターをベースに制作する場合、当然LINEスタンプに最適化されたキャラクターとは限らず、厳格なキャラクターレギュレーションにより表現を制限されるケースも多いのが実情です。すでにLINEユーザーに広く認知され、親和性の高いキャラクターを起用できるクリエイターコラボは、“使える”表現が多く、ダウンロードの心理的ハードルをグッと下げることができるのです。
多くの企業は、スタンプをLINE公式アカウントの友だち追加施策として活用しているため、ダウンロード数は“友だち獲得数” にも繋がる重要な指標です。さらに、コストにフォーカスすればLINE公式アカウントの“友だち獲得単価”も、プロモーションスタンプ成否の評価項目になり得ます。ダウンロード数の伸びやすいクリエイターコラボは結果的に友だち獲得単価を安く抑えることができるため、獲得効率の面でも評価されています。
そして、ダウンロード数と同様に重要なのが「利用数」です。LINEユーザーの約3割がスタンプをダウンロードするきっかけとして「友だちが使っていたので」と回答しているように、スタンプが利用され、トーク画面経由で拡散することが、ダウンロード数の増加に寄与しています。

クリエイターコラボではLINE社の監修により、実用性・汎用性の高い表現を提案して制作するため、利用数の向上にも寄与しています。初めてスタンプを実施する企業や、自社制作でスタンプの効果に伸び悩みを感じている企業にはぜひ検討してもらいたい手法です。
100人以上の人気クリエイターと提携
LINEの広告制作チームでは人気クリエイターとの提携を積極的に広げており、現在、その提携クリエイター数は100人以上(※2019年1月時点)。性別や年代といったスタンプの購入属性データを元に、獲得したいユーザー層に支持されているクリエイターを選定することができます。
LINEの広告制作チーム主催により、LINEプロモーションスタンプで活躍したクリエイターを表彰する「LINE AD STICKER RANKING 2018」では、ジェリーフィッシュ「毒舌あざらし」が案件数部門で1位を受賞。その他にも、LINE Creators Marketの人気クリエイターが多くランクインしました。喜怒哀楽などの表情が豊かで、性年代問わず幅広い層から支持を集めるキャラクターたちが、企業に多く起用されています。

スタンプの使いやすさを測る利用率(=1ダウンロードあたりの利用数)部門では、ヨッシースタンプ「うさぎ100%」が1位を受賞。その他、スタンプらしいコミカルな表現を得意とするろっぽ。「いぬまっしぐら」や、くおん「ベタックマ」、女性向けの表現に定評のあるMiho Kurosu「敬語くまさん」なども上位にランクインしています。

クリエイターコラボでは、クリエイターのキャラクターのみを起用する「クリエイターキャラ単体」と、クリエイターが自身のキャラと企業キャラを描き起こす「企業キャラコラボ」の2つの制作方法があります。現在、クリエイターキャラ単体での実施が全体の約6割を占め、企業キャラコラボの約1.5倍の利用率を記録しています。利用率部門1位のヨッシースタンプは、企業キャラクターとのコラボを行わずに「うさぎ100%」単体で制作しているため、高い利用率を記録したと考えられます。

もちろん、企業キャラクターの認知向上、ブランディングが目的の場合は、企業キャラコラボが有効な手段になることもあります。企業キャラコラボでは、クリエイターの手により企業キャラが生まれ変わり、新たな魅力が見出されるというメリットも。LINEプロモーションスタンプの効果を最大化させるためには、実施目的やターゲット層に合わせたキャラクター選定と制作方法の選択が不可欠です。
話題の新人クリエイターも続々登場!
クリエイターコラボでは、いま話題の新人クリエイターを起用することも可能です。2018年に初めてLINEプロモーションスタンプを制作し、利用率が高かったクリエイターに贈られる新人賞部門では、るるてあ「コウペンちゃん」が受賞。LINEの広告制作チームでは、いま話題の新人クリエイターを含め随時提携クリエイターの拡充を図っています。

クリエイターコラボを複数回実施する企業の中には、毎回異なるクリエイターとコラボすることで、広いユーザー層を獲得してリーチを広げ、LINE公式アカウントの友だち数を最大化するというケースも。クリエイターコラボでは、キャラクターの既存ファンをきっかけに話題化、さらにダウンロードが加速するといった副次的効果も期待できます。
LINEの広告制作チームでは、企業のターゲットに合わせたキャラクターの提案も行っています。まずはお気軽にご相談・ご検討してみてはいかがでしょうか。