【公式】LINE広告の効果を計測する「LINE Tag」の使い方
「LINE」は日本国内で月間利用者数9,400万人(2022年12月末時点)を擁するコミュニケーションアプリで、LINEユーザーに向けて広告を配信できるサービスが「LINE広告」です。LINE広告の配信効果の改善を図る際などに必要な「LINE Tag」の概要と設定方法などを紹介します。
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目次
1-1. LINE広告の3つの特長
1-2.申し込み方法について
2-1.運用型広告におけるタグの使い方
2-2.LINE Tagの種類と役割
2-3.LINE Tagの取得方法
2-4.LINE Tagの設置方法
2-5.アプリ計測を行うSDK
3-1. 用途1 コンバージョンコードでコンバージョン計測
3-2. 用途2 URL指定でコンバージョンを計測
3-3. 用途3 特定のページでオーディエンスを作成する
1.「LINE広告」とは
「LINE広告」は、月間利用者数9,400万人のコミュニケーションアプリであるLINEに広告を配信できる広告プラットフォームです。LINEのトーク一覧の最上部にある「トークリスト」、さまざまな投稿を見られる「LINE VOOM(旧タイムライン)」、「LINE NEWS」をはじめとする各種ファミリーサービスなどへの広告配信が可能です。

また、アドネットワークである「LINE広告ネットワーク」を通じて、提携する外部アプリへの広告配信も実現。リーチできるユーザーの規模はさらに広がっています。
1-1. LINE広告の3つの特長
LINE広告を利用すれば、幅広い年齢層のユーザーに利用され、かつアクティブ率も高いLINEに広告が配信できます。加えて、保有データを生かしたターゲティングや配信機能など、費用対効果の高い広告配信を行えます。
特徴1.多くのユーザーへリーチ可能
月間利用者数9,400万人のLINEに広告配信が可能です。都市圏だけでなく日本全国さまざまな地域に分布する、他のSNSではリーチできないユーザー層にもアプローチすることができます。
特徴2.商圏や年齢層を絞って効率よく広告配信が可能
年齢、性別、地域やユーザーの興味関心、行動データなどの「みなし属性」を基にターゲティングができます。地域については、市区町村別でのセグメンテーションのほか、特定エリアの半径レベルでのターゲティングなどの機能を活用することで、配信効果をさらに高めることができます。
特徴3.LINE上のデータを広告配信に活用できる
LINE上でのユーザーの行動履歴を「みなし属性」として広告配信に活かすことができます。例えば、ある商品を購入したユーザーの端末識別IDなどが分かれば、そのデータを使って同じユーザーに再び商品の購入を促す広告を配信するなど、ユーザーの行動履歴を活かして配信対象をセグメントすることが可能です。
1-2.申し込み方法について
LINE広告はアカウント作成から広告掲載、支払手続きなどのすべてをオンラインで完結できるため、さまざまな事業者にご利用いただきやすいサービスとなっています。

2.「LINE Tag」を使ったWeb計測
LINE広告の配信効果を把握するために必須となるのが、「LINE Tag」の設置です。「LINE Tag」によって、広告配信の結果、どのくらいのユーザーが自社のサイトを訪問したのか、あるいは商品・サービスの購入に結びついたのかなどを計測することができます。
2-1. 運用型広告におけるタグの使い方
一般的に、「タグ」と呼ばれるものには、Webサイトを表示するための「HTMLタグ」や、Webマーケティングを実施する上で必須となる「コンバージョンタグ」などがあります。ここでは、広告運用において重要となる「コンバージョンタグ(以下、タグ)」の役割について説明します。任意のページにタグを埋め込むことで、以下のような使い方ができます。
・配信効果の計測
商品の購入ページや資料の請求ページなどにタグを設置すると、広告経由でのアクセス数のほか、商品の購入数やそのタイミングなどを計測できます。CTR(Click Through Rate、クリック率)やCPA(Cost Per Action、顧客獲得単価)を確認しながら、クリエイティブの変更や入札価格の調整を行い、配信効果の改善を図ることが可能になります。
・リターゲティングに必要なオーディエンス作成
「リターゲティング」はオンライン広告の手法の一つで、特定のページにアクセスしたユーザーに向けて再度、広告を配信するものです。ページ内にタグを設置することでオーディエンス(広告の配信対象)が作成でき、その後の広告の配信対象として活用することができます。
2-2. LINE Tagの種類と役割
LINE広告における「LINE Tag」には、以下3種類のコードがあります。これらのコードを目的に応じて任意のページに設置することで、コンバージョンの計測やリターゲティングのためのオーディエンス作成が可能になります。
・ベースコード
ユーザー行動を計測したいすべてのページに設置が必要なコードです。このコードが設置されていないと、「LINE Tag」が機能しません。
・コンバージョンコード
コンバージョンを計測するページに設置するコードです。基本的には、商品購入や資料請求などが完了したあとのサンクスページにベースコードとセットで設置します。
・カスタムイベントコード
特定のページにアクセスしたユーザーについて、イベントベースでの効果測定やオーディエンスの作成ができます。これもベースコードとセットで設置します。

2-3.LINE Tagの取得方法
LINE Tagは広告アカウント作成完了後に取得と設置が可能になり、LINE広告の管理画面の「トラッキング(LINE Tag)」から取得します。「ベースコード」、「カスタムイベントコード」、「コンバージョンコード」の3種類が取得できるので、用途に応じてコピーしてお使いください。
2-4. LINE Tagの設置方法
「LINE Tag」は、それぞれのコードによって設置する場所、順番などにルールがあります。
・ベースコードの設置
ベースコードは、「LINE Tag」で計測するすべてのWebサイトの<head>内に設置してください。なお、タグマネージャーを利用して設置することもできます。
・コンバージョンコードの設置
コンバージョンコードは、コンバージョンポイントにするページにベースコードとセットで設置してください。ベースコード直下での設置を推奨していますが、ベースコードが先に呼び出されるような順番になっていれば、計測に影響はありません。
・カスタムイベントコードの設置
「カスタムイベントコード」は、特定のページの訪問者について、イベントベースでオーディエンスの作成や効果計測を行いたい場合に利用します。コンバージョンコードと同様、ベースコードとセットでの設置してください。ベースコード直下に設置することを推奨していますが、離れていても、ベースコードが先に呼び出されるような順番になっていれば計測に影響はありません。
なお、「ベースコード+コンバージョンコード+カスタムイベントコード」と、3つのコードを設置することも可能ですが、その場合でも、ベースコードの設置数は1ページあたり1つになります。
2-5. アプリ計測を行うSDK
アプリ案件の計測を行う際は、SDK(Software Development Kit、ソフトウェア開発キット)を利用することで、インストールや起動など11イベントの効果計測が可能です。
現在、LINE広告で利用できるSDKは、「adjust」「AppsFlyer」「F.O.X.」「Kochava」の4つになります。管理画面で自社のアプリを登録し、そこで発行されるIDと広告アカウントIDをSDKの管理画面に設定することで、利用できるようになります。
3. 目的別 LINE Tagの組み合わせ活用法
「LINE Tag」は、コードの組み合わせや、どのようなオーディエンスを作成するかによって、さまざまな活用方法があります。ここでは入学者数アップを目指してLINE広告を活用する、ある専門学校をモデルケースにしたLINE Tagの活用例を紹介します。
3-1. コンバージョンコードでコンバージョン計測
コンバージョン地点が1つの場合や、ボタンクリック(※)などアクションの発生を計測する場合に利用します。
LINE広告単体ではボタンクリック時にコンバージョンをカウントするような設定ができないため、タグマネージャーを使って「ボタンクリック時にタグを発火」というような条件を設定してください
【活用例】
ユーザーに自校の資料請求を促すため、資料請求ページへ誘導する複数の広告クリエイティブを用意。資料請求ページにLINE Tagを埋め込み、どのクリエイティブの配信時にコンバージョン率が高くなるかを計測し、配信効果の改善を行っています。
【LINE Tagの設置方法】
ベースコードとコンバージョンコードをセットで設置(上記、「コンバージョンコードの設置」を参照)
3-2. URL指定でコンバージョンを計測
全ページにベースコードを設置し、コンバージョン地点を後から決めたり、コンバージョン地点を複数に分割する場合などに利用します。
【活用例】
広告を出稿する際、資料請求・申し込みフォーム・サンクスページの3ページにカスタムコンバージョンを設置し、LINE広告経由のユーザーがサンクスページにたどり着くまでにどこで離脱しているかなどを計測。その結果をもとに、LPや申し込みフォームの改修を行っています。
【LINE Tagの設置方法】
ベースコードの設置と、カスタムコンバージョン作成(下記)。
- ①管理画面の「コンバージョン」から、続いて「カスタムコンバージョンを作成」をクリック。
- ②「コンバージョン条件」でURLを選び、コンバージョン地点にしたいページのURLを入力。
3-3. 特定のページでオーディエンスを作成する
特定のページにアクセスしてきたユーザーを対象に、リターゲティング広告を配信するためのオーディエンスを作成する際に利用します。
【活用例】
資料請求数を増やすため、「資料請求ページに来たものの、請求を完了しなかった人」向けに、リターゲティング配信を行います。請求完了ページにLINE Tagを埋め込むとともにURL条件を指定。作成したオーディエンスを逆条件(つまり、資料請求を完了した人は「除外」する)にして、広告を配信する仕組みです。
【LINE Tagの設置方法】
ベースコードと、オーディエンス作成(下記)。
- ①Webトラフィックオーディエンスで「特定のページにアクセスした人」を選択
- ②URL条件を指定(対象となるページには、ベースコードの設置が必須)
【補足】
ページに「LINE Tag」を設置したタイミングから、オーディエンス情報は蓄積されていきます(オーディエンスデータは、過去180日分に遡って蓄積が可能)。なお作成したオーディエンスを対象とする配信の他に、LINE内に存在する類似したユーザーも追加して広告を配信できる「類似配信」という機能もあります。
LINE広告をはじめとするオンライン広告のメリットは、タグによって配信効果を可視化し、運用改善につなげられる点です。「LINE Tag」を活用しながらPDCAを早く回すことで、より効率的な広告施策が実現できます。
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