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予約忘れや問い合わせが減少!友だち追加率7割を実現した観光バス会社が語る「LINE通知メッセージ」の効果

琴平バス株式会社

2022.06.09

琴平バス株式会社 専務取締役 西川晋平氏

香川県琴平町に本社を置く琴平バス株式会社(以降、琴平バス)は、1956年創業の老舗の観光バス・タクシー会社です。同社は2021年10月から「LINE通知メッセージ」を導入し、乗車予約前日のリマインド配信を行っています。「ユーザーの満足度向上のみならず、友だち集めやオペレーションにも良い影響を与えている」と話す同社 専務取締役の西川晋平氏(以下、西川氏)に、「LINE通知メッセージ」の導入効果について話を聞きました。

目的
  • ユーザーの予約忘れや乗車直前の問い合わせ数を減少させたい
施策
  • 2021年10月から「LINE通知メッセージ」を導入
  • LINE公式アカウントの開設とともにLINE通知メッセージを導入
効果
  • LINE通知メッセージの導入で予約忘れや問い合わせが減少し、現場オペレーションの効率化にも成功
  • LINE通知メッセージの導入から2カ月で4,000人以上がLINE公式アカウントを友だちに追加
  • LINE公式アカウントから配信するメッセージの開封率は約70%、クリック率はメルマガの5倍を記録

予約忘れや問い合わせの減少を目的に、LINE通知メッセージを導入

「コトバス」の愛称でユーザーに親しまれる琴平バスは、地域密着型の観光バス・タクシー会社です。四国エリアで貸し切りバス事業を展開するほか、「コトバスエクスプレス」の名称で高速路線バス事業も手掛け、香川や徳島から東京、名古屋、福岡方面へと至る夜行便などを運行しています。

 

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響による観光客の減少に伴い、観光バスの利用ユーザーが減る中、同社では一早くZoomを活用したオンラインツアーなどを実施。参加者と会話をしながら現地の特産品を味わうなど、自宅にいながら旅行体験ができるというサービスはメディアからも注目され、人気を博しました。

 

また、琴平バスでは以前から同業他社に先駆けて広告配信や宣伝、チケット販売にもオンラインを活用してきました。地方には未だオフラインでのチケット販売が主流のバス会社も少なくない中、同社はオンライン経由の売り上げが90%以上を占めています。

 

2019年には、ユーザーとのコミュニケーションを目的に自社のLINE公式アカウントを開設。しかし、当時は効果的な運用ができていなかったといいます。

 

「LINE公式アカウントを開設後は自社サイトでの宣伝はもちろん、バスの各座席にQRコードを掲示するなど、さまざまな手段を講じて友だちを増やそうとしました。しかし、友だちを集めた後の運用の土壌が整っていなかったこと、LINE公式アカウントを友だち追加いただくメリットもうまく伝えられていなかったため、3年間の運用で集められた友だちは250人前後でした」

琴平バス株式会社 専務取締役 西川晋平氏

そこで、琴平バスは運用を一度仕切り直し、2021年10月から新たに「コトバスエクスプレス(琴平バス)」のLINE公式アカウントを新設。同時にユーザーの予約忘れや乗車直前の問い合わせ減少を目的に「LINE通知メッセージ(※)」を導入し、高速バスを予約したユーザーに対して乗車日のリマインド配信ができる仕組みを構築しました。

※「LINE通知メッセージ」はLINE株式会社が提供する、企業からの利便性の高い通知を企業のLINE公式アカウントから受け取ることができる機能です。本機能の利用に同意することで、個別のアカウントを友だち追加することなく、簡単に通知メッセージを受け取ることが可能になります。対象はLINE株式会社がユーザーにとって有用かつ適切であると判断したものに限定され、広告目的のものは配信されません。

「乗車日の前日夕方に予約番号、便名、乗車人数、乗車場所、下車場所などの基本情報をLINE通知メッセージで配信しています。お客さまの予約忘れや問い合わせ減少が導入の目的でしたが、ユーザーメリットが大きいサービスのため、LINE通知メッセージをきっかけとしてLINE公式アカウントの友だちになってくれる方も多いのではないかと期待していました」

業務効率化の実現だけでなく、2カ月で4,000人を超える友だち集めに成功

LINE通知メッセージは、目的としていた予約忘れや問い合わせの減少を実現しています。乗車場所の確認など、コールセンターへの問い合わせ数が減少しただけでなく、現場のオペレーションも効率化されるなどの良い影響がありました。

 

「当社では乗車券の発行をしておらず、乗車時には氏名や予約番号で本人確認をしています。これまで予約のリマインドメッセージはメールで配信していましたが、ほかのメールに埋もれて見落とされていたり、メールをプリントアウトした紙を紛失してしまったりなど、現場での確認に時間がかかっていました。しかし、LINE通知メッセージの導入後は、メッセージが表示された画面をすぐに提示してくださる方が多く、スムーズに乗車案内ができています。LINEが生活の一部になっているというお客さまが少なくないため、すぐに気づいてもらえるのだと思います」

琴平バスが配信する「LINE通知メッセージ」の一例

また、西川氏の期待どおり、友だち数の増加にも効果が得られました。導入から約2カ月で6,094通のLINE通知メッセージが配信され、4,398人がメッセージの受信後にLINE公式アカウントを友だち追加しました。LINE通知メッセージを受信したユーザーの友だち追加率は約70%にも上ります。

 

「2022年4月時点でLINE公式アカウントの友だち数は8,000人を超えています。関心の高いユーザー層を一通り取り込んだことで増加ペースは鈍化していますが、3年間で200人しか友だちが増えなかった以前の運用時と比較すると、段違いの成果です」

メッセージの開封率は約70%、クリック率はメルマガの5倍を記録

現在、琴平バスではLINE公式アカウントから月に2回ほど、新プランやキャンペーンの情報などのメッセージを配信しています。

 

「現在、友だちになっていただいているユーザーはインセンティブをつけたキャンペーンなどで集めたのではなく、大半がLINE通知メッセージ経由による既存のお客さまであるため、当社への関心を持ってくださっている方が多いと実感しています。実際、メッセージの開封率の平均は70%前後で、メールマガジン(メルマガ)の倍以上を誇ります。クリック率はメルマガの約5倍の7~8%を記録し、コンバージョン率もメルマガを数ポイント上回っています」

 

また、これまでの配信結果を分析したところ、「リッチメッセージのみを活用したシンプルな配信が、最も効果が高い」と西川氏は説明します。

 

「他社が配信しているメッセージなどを見ても、リッチメッセージを活用して視覚的に訴求し、伝えたい内容を効果的に表現している企業が多いという印象を受けます。当社もなるべく一目で訴求内容が伝わるように、訴求内容を絞って伝わりやすいクリエイティブを心がけています」
 

リッチメッセージの上半分は配信ごとに訴求内容を変え、下半分は新型コロナウイルスの対策を案内

今後、琴平バスではLINE公式アカウントの友だち数をさらに集め、配信効果を高めるためにセグメント配信の検証も行っていきたいといいます。

 

「当社の利用者は、閑散期は30代以上のお客さまが多いのですが、年末年始や長期休みの時期には、学生を中心とした20代の方が急増します。それぞれの時期に合った年齢や属性に対してメッセージを配信することで、お客さまのニーズにより適した情報を効率的に届けられるのではないかと期待しています。

 

お客さまの中には複数のバス会社の金額やプランを比較しながら、その時々で高速バスを使い分けているという方も多いと思うので、LINE公式アカウントというコミュニケーションツールを活用して関係を深めることで、当社を選んでくださる方を増やしていきたいです」

 


(公開:2022年6月、取材・文/相澤良晃)

 

※本記事内で紹介した実績は、すべて取材先調べとなります
※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです

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