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LINE公式アカウント経由の売り上げが約6倍に!LINEログイン導入による効果とは

株式会社メガネトップ

2023.09.27

株式会社メガネトップ EC事業部 峰本明彦 氏
株式会社メガネトップ EC事業部 池田知弘 氏

「レンズダイレクト」は、全国に「眼鏡市場」を展開する株式会社メガネトップ(以下、メガネトップ)が運営するコンタクトレンズやメガネ専門のECサイトです。同社は2018年に「レンズダイレクト」のLINE公式アカウントを開設し、レンズダイレクトの会員情報とLINEのユーザーID連携を推進してきました。その結果、LINE公式アカウント経由の売り上げを伸ばしているという同社の取り組みと成果について、メガネトップの峰本明彦氏(以下、峰本氏)と池田知弘氏(以下、池田氏)に話を聞きました。

目的
  • ユーザーの利便性を高め、リピーターを増やしたい
施策
  • LINE公式アカウントを開設し、セール情報やクーポンを配信
  • LINEログインの機能を持つ「ソーシャルPLUS」を導入し、ECサイトの会員情報とLINEのユーザーID連携を推進
  • ソーシャルPLUSの機能を活用してタブ型リッチメニューの掲載や、ユーザーID連携済ユーザーに対して注文・発送完了の通知をメッセージで配信
効果
  • ソーシャルPLUS導入前と比較して、月間の新規友だち追加数が約3.5倍に増加。またLINE公式アカウント経由のECサイト訪問セッション数は、約10倍に増加
  • ECサイトの売り上げ全体に対するLINE公式アカウント経由の売り上げ構成比が、LINEログイン導入後3年で約6倍に伸長

利便性を高め、リピート購入につなげるためにLINE公式アカウントを開設

メガネトップが運営する「レンズダイレクト」は、2000年から展開するコンタクトレンズおよびメガネ専門のECサイトです。豊富なラインナップの商品をリーズナブルな価格で販売し、メガネは一式3,300円から、コンタクトレンズは国内正規品のみを販売しています。

 

レンズダイレクトでは、従来ユーザーとのコミュニケーションツールとして主にメールを活用してきましたが、スマートフォンが普及する中でリピーターの獲得に課題を感じていました。

 

「コンタクトレンズのような消耗品は、価格を重視して購入する方が多くいらっしゃいます。そのため、どこで購入するのかはあまり問題ではなく、価格比較サイトを覗いて最安値で販売している店舗を探したり、たまたまセールの広告を見つけて購入する方もいます。その中で当社のECサイトを選び、購入し続けていただく価値をどうつくるかが課題でした。

 

そうした状況の中で、2018年にLINE公式アカウントを開設しました。LINE公式アカウントは友だち追加いただいたお客さまに、お得なキャンペーン情報などを継続的にお知らせできます。また、メッセージやリッチメニュー経由で直接ECサイトに遷移してもらうこともできます。その結果、他社と比較する機会が減り、リピート購入につなげることができるのではと考えました」(峰本氏)

 

LINE公式アカウントを開設後、レンズダイレクトでは「友だち数」10万人をKPIに設定し、運用を開始しました。ECサイト上でLINE公式アカウントの案内を掲出したり、友だち追加のインセンティブとしてクーポンコードを配信することで、着実に友だちを増やしてきました。運用開始当時の1カ月の平均友だち追加数は、約1,000人ほどだったといいます。

あいさつメッセージでクーポンコードを配信

「当社は自社アプリも運用しているため、お客さまとの関係構築という観点ではやはり最終的には自社アプリの登録を期待しています。新規購入からアプリへの橋渡しがLINE公式アカウントという位置づけです。しかし、単なる橋渡しではなく双方をうまく使いこなすことで、段階的にお客さまのロイヤルティーを高めていくことができると考えています」(池田氏)

ユーザーの利便性を高めるために「ソーシャルPLUS」を導入

LINE公式アカウントを運用し始めて約2年後の2020年9月、レンズダイレクトはユーザーの利便性を高めるために株式会社ソーシャルPLUSが提供する「ソーシャルPLUS」を導入しました。

 

「ソーシャルPLUS」は会員情報とユーザーのLINEのユーザーID連携(※)を強みとする、LINEを活用したCRM・ソーシャルログインサービスです。会員サイトへのログイン方法に「LINEログイン」を選択することで、ユーザーは簡単にLINE公式アカウントから会員ページに遷移できます。

※ LINEのユーザーID連携は、ユーザーの同意を得た上で実施されます。

「以前から『ログイン時に毎回IDとパスワードを入力するのは面倒』というご意見をお客さまから多くいただいており、ログイン時のストレスを軽減したいと考えていました。同時に利便性を高めることで、リピート購入にもつながりやすくなるのではと期待もありました。また、ソーシャルPLUSにはLINE公式アカウントの友だち追加も促せるオプション機能があるため、ID連携数だけでなく友だち数も自然に増やせます。ソーシャルPLUSは、まさに“一石二鳥”のサービスだと思いました」(峰本氏)

 

ID連携をしたユーザーは、レンズダイレクトで商品を購入すると、注文・発送完了の通知がLINE公式アカウントから届くようになり、さらに利便性が高まります。このサービスもID連携率の底上げにつながっているようです。

 

「以前はメールでのみ注文・発送完了の通知を送っていたのですが、現在はID連携済みの方であればLINE公式アカウントから自動で通知が送られます。日常的に利用するアプリということもあり、通知の見落としが減ったのではないかと考えています」(池田氏)

ECサイト上でユーザーID連携のメリットを紹介

2023年7月時点の友だち数は約40万人。以前は月間約1,000人だった新規の友だち追加数が、ソーシャルPLUS導入後は約3,500人と約3.5倍に増加しました。新規友だちのうち約70%がLINEログイン経由で友だち追加をし、友だち全体の約75%がLINEのユーザーID連携を完了しています(2023年5〜6月実績)。

導入時に掲げていた目標友だち数10万人を達成したため、現在レンズダイレクトでは「LINE公式アカウント経由の売り上げ構成比」も新たなKPIにして運用しています。同社がLINE公式アカウント経由の売り上げを増加させるために注力している施策が二つあります。

 

一つが、メッセージ配信です。性別や年代などのユーザー属性ごとのセグメント配信を実施しているほか、セール情報やクーポンは平日18時の仕事が終わるタイミングでメッセージ配信し、お得感を醸成して週末の購入につなげています。

 

「配信直後はメッセージで紹介していない商品も含め、全体的に購入数が増加します。その要因として、メッセージを開封すると同時にリッチメニューも表示されるため、購買意欲が喚起されるのではと考えています」(池田氏)

視認性の良いリッチメッセージのカスタムテンプレートを使用し、画面いっぱいのクリエイティブでキャンペーンやセール情報を訴求

もう一つの取り組みが、リッチメニューの切り替えです。レンズダイレクトのLINE公式アカウントでは、ソーシャルPLUSの機能の一つ「タブ型リッチメニュー」を活用しています。例えば、左側の「HOME」タブにはキャンペーン案内や会員ページ、ユーザーID連携の導線を設置し、右側の「CATEGORY」タブでは商品カテゴリーごとのページへ遷移するボタンを設置しています。

 

「リッチメニューの左側の『HOME』タブには、特に訴求したい今月実施している企画の内容を大きく掲載し、すぐにECサイトや会員ページに遷移できるような導線を設けています。右側の『CATEGORY』タブには、お客さまがほしい商品にスムーズにアクセスできるよう、各商品のカテゴリーページに直接遷移できるような設計にしています」(池田氏)

カテゴリーボタンを押すと、ECサイトの該当カテゴリーページに直接遷移できる

ソーシャルPLUS導入により、ECサイト遷移数や売り上げが大幅に増加

一連の取り組みによって、LINE公式アカウント経由のECサイト訪問セッション数は、ソーシャルPLUS導入前と比較して約10倍に増加しました。さらにECサイトの売り上げ全体に対するLINE公式アカウント経由の売り上げ構成比も、LINEログイン導入後3年で2.8%から17.7%と、約6倍に伸長しています。

この成果に伴い、ユーザーからもLINE公式アカウントについて「ユーザーID連携をしているのでLINEからスムーズに注文ができて便利」「LINEでクーポンなどのお得な情報が届くので嬉しい」といった声が多数寄せられ、評価を得ているといいます。

 

最後に峰本氏と池田氏は成果を次のように分析し、今後のLINE公式アカウント活用について展望を語りました。

 

「LINE公式アカウントはメッセージの開封率も50~60%と高い数値が出ており、他のメディアに比べて成約率も高いため、売り上げにつながっていると判断しています。今後はLINE公式アカウント経由で購入してくださっているお客さまの購買頻度や購入金額などのデータも用いて、セグメント配信やステップ配信なども活用していきたいです。より効果的なメッセージ配信を行うことで、さらなる売り上げやLTV(顧客生産価値)の向上を目指します」(池田氏)

 

「リッチメニューの活用やメッセージの配信、LINEログインの導入により前述のような大きな成果につなげることができたと感じていますが、やはり取り組んでよかったと一番強く感じているのはお客さまの利便性や購入体験の質を上げることができたことです。ショップレビューでも『注文がしやすくなった』『お得なお知らせを受け取りやすくなった』などの声を多くいただいています。これからもお客さまの声を大切にしながら『このお店で買いたい』と思っていただけるショップをつくっていきたいと考えています」(峰本氏)

 

 

(公開:2023年9月、取材・文/相澤良晃)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
※本記事内の実績は取材先調べによる数値です

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