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LINEプロモーションスタンプ

無料スタンプ配布で600万の友だち獲得!スキンケアブランドの集客術

新日本製薬株式会社

2019.10.31

新日本製薬株式会社 通販事業部 Eコマース課 課長 外園 英彦氏

新日本製薬株式会社(以下、新日本製薬)は、1996年に創立された化粧品・医薬品・健康食品の開発・販売会社です。化粧品事業ではスキンケアブランド「パーフェクトワン」を展開し、複数のLINEサービスを活用して新たなファンの獲得を目指しています。

 

LINEによる数々の取り組みの中から、2016年と2019年の2回にわたり実施したLINEプロモーションスタンプについて、同社通販事業部 Eコマース課課長の外園英彦氏(以下、外園氏)に話を伺いました。

目的
  • CPO(注文1件あたりに必要となる費用)が高騰している中、既存広告商品の効率を改善したい
  • これまでアプローチできていなかったユーザーにリーチできる媒体に広告を配信したい
施策
  • LINE広告やLINE公式アカウントなど、複数のサービスを横断的に活用
  • 無料スタンプを配布して友だち登録を促すLINEプロモーションスタンプを実施
効果
  • 2回のスタンプ施策でそれぞれ約600万人、350万人と幅広い層の友だちを獲得
  • 友だちに向けてLINE公式アカウント内でさまざまなキャンペーンを実施することで商品売り上げが増加した

LINE活用による新たな顧客層の開拓

「世界中の人々の健やかで心豊かな暮らしを創造します」をビジョンに掲げる新日本製薬株式会社は、化粧品・医薬品・健康食品の開発・通信販売を手掛けています。化粧品事業ではスキンケアブランド「パーフェクトワン」を展開し、全国の百貨店にカウンセリングを主体とした直営店、大型ショッピングセンターでは商品を取り扱う店舗を増やすなどで認知を拡大してきました。

 

30代以上の女性を主要ターゲットとするパーフェクトワンの市場開拓のため、同社ではこれまでテレビ、新聞、折り込みチラシなどのマーケティングを中心に展開してきました。現在はインターネットを含めたさまざまなチャネルを活用していると話す同社通販事業部 Eコマース課課長の外園英彦氏は、EC領域を専門とし、その戦略の一環としてLINEを使ったフルファネルマーケティングにも注力してきたといいます。

新日本製薬株式会社 外園 英彦氏

「通販広告は景品表示法や表現規制の厳格化、そして競合商品の増加などを背景に受注率が下がり、CPOの高騰という課題を抱えていて、当社でも既存広告商品の効率改善は大きな関心事でした。そこで、新しいお客さまを獲得するためのメディアとしてLINEに注目しました。これまでにアプローチできなかったお客さまとの接点が持てると期待したからです」

LINEプロモーションスタンプで600万人の友だちを獲得

新日本製薬では運用型広告「LINE広告」のほか、さまざまなLINEの法人向けサービスを導入していますが、外園氏がこれまでの取り組みの中でも「特に成果を感じた」と語るのが、LINE公式アカウントの運用です。同社のLINE公式アカウントでは、2016年と2019年の2回にわたり、LINEのスタンプを活用した広告商品「LINEプロモーションスタンプ」を実施しました。

 

「2016年11月の際には、友だち追加で『敬語くまさん×パーフェクトワン』のコラボスタンプを期間限定で配信するスポンサードスタンプを活用したキャンペーンを実施しました。配布は男女・年齢を問わないオールターゲットで設定しましたが、一挙に600万人近くの友だちが獲得できました」

 

2016年に開設したLINE公式アカウントはその後いったん閉鎖されますが、およそ3年後の2019年4月、LINE公式アカウントのリデザインをきっかけに復活します。2回目はみなし属性によって判別した男性・女性ユーザーに向けて無料のスタンプを提供し、アカウントの友だち追加を促す広告商品「スポンサードターゲティングスタンプ」を活用しました。このときも人気クリエイター・ヨッシースタンプとのコラボスタンプ『うさぎ100%×パーフェクトワン』で同様の施策を展開し、女性のみをターゲットとしたスタンプ配信で約350万人の友だちを獲得しています。

 

「仮にスタンプ目当ての友だち登録だとしても、1回目と2回目の両方でこれだけの友だち獲得数を記録したことには素直に驚きました。LINE公式アカウントを通じて当社商品を購入してくれることが我々にとっての最終的な目的ですが、初速としての数値は十分だったと感じています」

コラボスタンプの告知

実は1回目のスタンプ施策の際、思うようにLTV(※)が上がらなかったため、改善に向け一旦アカウントの運用を停止しました。その後、外園氏は友だち獲得後のシナリオを整備し、2019年にアカウント運用を再開。新アカウント開設から90日が経過した時点ではあるものの、LTVも良好な数値を示しているそうです。

 

※Life Time Value(ライフ タイム バリュー)の略。「顧客生涯価値」を意味し、顧客が特定の企業やブランドと取り引きを開始してから終わりまでの期間内、企業にもたらす利益を数値化したもの。

LINE公式アカウントで展開するノベルティープレゼントキャンペーン

具体的には新商品情報のほか、友だち登録者向けの商品割引キャンペーンやノベルティーのプレゼントキャンペーンなどを実施しています。例えば、2019年9月に配信された友だち登録限定のキャンペーンでは、通常価格で税込4,950円の商品を最大1,430円も割引するうえ、吸水力・速乾性・肌触りに優れたタオル3枚セットをプレゼントしました。LPでは定期購入が50%オフになるキャンペーンも同時に行われましたが「LINE経由のお客さまは当初、定期購入の割合は低いのではという想定でしたが、実際は想定よりも高かった」と振り返ります。

キャンペーンLPの例

「特にノベルティーの内容によって、LINE公式アカウント内での反応に違いがあることがわかってきました。そのため、代理店さんと試行錯誤を繰り返しながら、ノベルティーはもちろん、バナー画像やLPの内容・デザインを週単位で変更しています。ノベルティー選定のPDCAは他の企業さまと比べてもかなり速いスピードだと思います」

 

最後に、外園氏はLINEプロモーションスタンプを活用した2回の友だち獲得施策について、次のように総括します。

新日本製薬株式会社 外園 英彦氏

「当社が既存広告で獲得してきたお客さまは40〜50代が中心です。しかし、パーフェクトワンはスキンケア商材なので、本来はどの世代の方にもご利用いただけるはずです。そこで、LINEであれば特定の世代に限定せず、より幅広い層の女性が獲得できるとの意図を持って運用を開始しました。実際、スタンプ施策によって20~30代を含めた幅広い年齢層の友だちが獲得できています。今後は友だち追加から商品購入という次のアクションへ促すために、LINE公式アカウントを活用していきたいと考えています」

 

(公開:2019年10月/取材・文:安田博勇、写真:bonten)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです