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サービス情報 公開日:2023.06.05

Yahoo! JAPANトップページを使った「セレンディピティ・マーケティング」とは[前編]

ディスプレイ広告(予約型)

「多様性」を重視したメディアに

2023年3月、ヤフーは「Yahoo!ニュース トピックス」の直下に掲載可能な予約型広告をリリース。「Yahoo! JAPAN」のコンテンツ内でも注目度が非常に高い場所に掲載できる広告とあって、広告主や広告会社では期待が高まっている。

これを皮切りに、ヤフーでは今後、月間で約830億PVを誇る日本最大級のポータルサイトYahoo! JAPANのメディア価値をフル活用して、無関心層と顕在層の間に存在する「真の潜在層」にアプロ―チできる「セレンディピティ・マーケティング」を積極的に提案していくという。

この新しいマーケティングについて、ヤフーにインタビューを実施した。前編(本記事)ではまず、ポータルサイトYahoo! JAPANやYahoo!ニュースの概要、またそれらのメディアを使って潜在関心層を捉えることができる理由などについて、ヤフー株式会社の小林貴樹 執行役員 メディアグループ メディア統括本部長に話を聞いた。

※当記事は2023年6月1日に「ExchangeWire Japan(外部サイト)」にて掲載された記事をExchangeWire Japanの許諾を得て転載しております。

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セレンディピティ・マーケティング

世の中ゴトを確認できる、1番頼りになるメディアに

―セレンディピティ・マーケティングは、Yahoo! JAPANのメディア価値を使ったマーケティングと聞いております。まずは、ポータルサイトであるYahoo! JAPAN、そしてYahoo!ニュースの現状や運営方針からお聞かせください。

Yahoo! JAPANは検索、ニュース、地図、天気など、約100種類のサービス(※1)を内包したポータルサイトです。月間PV数は約830億(スマートフォンとパソコンの合算値)、MAUは8,500万ほど(※2)で、規模感においては日本最大級です。ニールセンによる「日本のインターネットサービス利用者数/利用時間ランキング」においても、2年連続で1位となりました。(※3)

ヤフーの各サービス・機能については、Yahoo! JAPANのトップページを経由してご利用されている方が非常に多いです。そのため、トップページについては、ヤフーが提供している数多のサービスを出来る限り、各ユーザーに取って一番使いやすい形で提供することを心がけています。

そのYahoo! JAPANのトップページのなかで一番利用されているサービスがYahoo!ニュースです。現在は約450 社・700媒体と契約し、 1日約7,500 本の記事を入稿頂いています。「Yahoo!ニュース トピックス」はこの7,500本の記事の中から約100本分のニュースを厳選して24時間、更新しています。

ユーザー自身も自覚がない興味・関心をデータとして捉える

―セレンディピティ・マーケティングは潜在関心層を捉えるマーケティング手法とのことですが、Yahoo!ニュースをどのように使って捉えるのでしょうか。

詳しくは後ほど(後編のインタビュー内で)ご説明しますが、今回のセレンディピティ・マーケティングをひとことで言うと、Yahoo!ニュースを使って捉えることが出来る、潜在関心層を対象とした新たなマーケティング手法です。

Yahoo!ニュースに限りませんが、各ニュースサイトは政治・経済からスポーツ・エンタメまで、様々なジャンルの情報を取り扱う、いわば「多様性がある」メディアです。
特定のジャンルに限らず様々な情報をユーザーに届け、興味があればリンクをクリックして見ていただく、ということをサービスとしていると、ユーザー自身も自覚をしていない興味・関心をデータとして捉えることが可能になります。

興味・関心は必ずしも直接的な興味だけで引っかかるものではありません。例えば、車を買うときはガソリン車しか探さないユーザーであっても、電気自動車関連のニュースがあれば意識をせずに見てしまう、ということがあれば、電気自動車、もしくは環境問題に対しての興味関心が全くないわけでないし、将来的に電気自動車というジャンルにおいて顕在層へ遷移する可能性がある。このように、ユーザーによるニュースの閲覧をシグナルとして、ユーザーが潜在的に持つ関心を捉えていきます。

  •     潜在関心に関する説明画像

「能動的に調べたりするほどでもないが、なんとなく気になっている」といったユーザー群は、無関心ではないので「潜在関心層」と定義できる。そんなユーザー群をニュースの膨大な閲覧データから捉えられるということですね。ただ、他にもニュースサイトや各メディアがある中、潜在関心層へのアプローチという観点における「ヤフーの強み」はどこになるのでしょうか?

「多様性を意識したメディア運営」が、Yahoo! JAPANの一番の強みといえるでしょうか。

例えば、Yahoo!ニュースでは、ユーザーの閲覧履歴等に合わせた記事の提供もしていますが、実はトピックスに表示する記事はリコメンド等をせずに、政治・経済や社会課題など、公共性・社会的関心の高いニュースも表示させています。

もしクリック数だけを追求するのならば、多くの人に興味がもたれやすいジャンルだけでトピックスを構成させたり、ユーザーの閲覧履歴にマッチした記事だけを極端にプッシュしたりすれば達成できると思います。

我々はトップページを開いていただいた時に、公共性・社会的関心の高いニュースに興味がない人であっても"記事が目に入る"こと自体が大事だと思っています。例えば、普段は経済に興味を持っていない人でも、気になる経済のニュースが目に入った時にクリックをしていただければ、それがユーザーにとっての多様性ともいえるのではないでしょうか。

また、多様性といった観点では、各ニュース記事の下に設けているコメント欄についても、独自AIを導入し、よりさまざまな意見が上位に表示されやすくなりました

Yahoo!ニュースでは公共性・社会的関心の高いニュースに触れていただいたうえで、自分の興味がある世界に入っていくというグラデーションを意識的に設計しています。これには、さまざまな意見を通して考えを深めていただきたいという意図もありますが、Yahoo! JAPANが潜在関心層を捉えることができる理由の一つはここにあると思っています。

他のサービスなども通じて、この無関心層と潜在関心層を分けることができるユーザーデータをヤフーが持っているということも、大きな差別化になると自負しています。

ユーザーの一人ひとりにとってベストなメディアになる

  •     小林さん写真

―ありがとうございます。では最後に、Yahoo! JAPANが今後目指していくところ、展望などについてお聞かせください。

ユーザーが求めるものは千差万別ですが、最大公約数を目指すのではなく、ユーザーの一人ひとりにとってベストなメディアになることが究極のゴールだと捉えて、今持っているYahoo! JAPANの良さを生かしていきたいと思います。

メディアとしての多様性を維持しながらも、個々人にとってのベストな利用体験を作り出していくことは容易ではありませんが、Yahoo! JAPANの生業はポータルサイトで、インターネットの入り口の役割を果たすことから歴史が始まりました。今では様々な特化型の機能やサービスを有したサイトがあるなか、ユーザーの皆さんが今も昔も変わらず、Yahoo! JAPANをご利用いただいているのは、その多様性に対しての期待もあるのではないでしょうか。

非常に難しい課題ではありますが、その期待に応えられるよう、引き続きYahoo! JAPANの運営を続けていきたいと思います。

また、広告主の皆さまに対しては、ヤフーが今まで得意としてきた、認知やコンバージョンの獲得だけでなく、今後は広告主の皆様とそのお客様の間のエンゲージメントの獲得にも寄与させていただけるのではないかと考えています。今年3月に、LINE・ヤフー・PayPayの3社共同で開始したマイレージ型の販促サービス「LYPマイレージ 」のように、広告主の皆様が、そのお客様やユーザーと深い繋がりを持てるようなサービスを引き続き提供していきたいと思っています。

後編(後日公開予定)では、「セレンディピティ・マーケティング」の詳細や、期待される効果などについて話を聞く。


※1 ヤフー株式会社自社調査(2022年3月2日時点)
※2 ヤフー株式会社自社調査 (2022年1月~12月の月平均)
※3 ニールセン デジタル株式会社 「TOPS OF 2022: DIGITAL IN JAPAN」 2022年日本のインターネットサービス利用者数/利用時間ランキング

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