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サービス情報 公開日:2019.04.03

「調査は広告出稿計画における地図」リサーチャーが語る、LINEリサーチの活用法

LINEリサーチ

LINEのリサーチ事業部で数多くのブランドリフト調査を手がけてきたリサーチャーの半田剛一(以下、半田)に、これまでの調査結果から見えてきた、LINEでの広告配信の効果を高めるための考え方、広告施策の評価のみに留まらない調査結果の活用方法について聞きました。

LINEへの広告出稿効果を可視化するブランドリフト調査

LINEリサーチの「広告効果測定パッケージ」では、LINE上での接触ログと業界最大規模の調査モニターを有する「LINE Research Platform」を利用して、広告効果測定調査を実施することが可能です。広告効果測定パッケージにはブランドリフト調査も含まれており、広告接触者と非接触者の比較から、接触者のブランド認知度や好意度・利用意向のリフト値、態度変容を明らかにします。

 

そんなブランドリフト調査の結果から見えたLINEの広告効果について、半田は 「(1)ブランド認知を広げて『面』をとる効果」と、「(2)ブランド好意度や興味度・利用(購買)意向を向上させて『深さ』を取る効果」の2つがあるとした上で、それぞれどのような調査結果として現れるかを以下のように説明します。

 

「『面』をとる効果は、『ブランド認知度』のリフト値として現れます。これは、新発売された商材や新しいキャンペーンの告知など、まさに今認知度を上げようとしている広告において顕著に見られます。一方、すでに商品名称の認知がとれている場合では、ブランド・商材の特徴に対する『理解度』が高まる効果が確認されています。

 

『深さ』をとる効果は、広告接触者においてブランドへのエンゲージメントを高めることを指すエンゲージメント指標(好意度・興味度・関与意向・利用意向など)に現れます。実際のリサーチ結果を見ると、エンゲージメント指標が広告非接触者の値の2倍以上リフトアップすることも珍しくありません」

LINE株式会社 半田剛一の写真

これらの効果がLINEの広告サービスにおいて得られる理由について、半田は以下のように考えています。

 

「LINEのインクリメンタルリーチ*の高さが広告の効果につながっていると感じています。一般的に、何度も同じ広告に接触すると広告効果は次第に薄れていきますが、LINEは他のメディアと比較して独自に接触が可能なユーザー割合が高いため、広告が本来持つ効果を得られやすいのだと考えられます。特に『面』をとるためのディスプレイ広告施策におけるブランド認知度の向上には、インクリメンタルリーチを取れるというLINEの特徴は非常に有利に働きます」

  • LINEのインクリメンタルリーチ:メディアで接触できない、LINEのみで接触可能な増分のリーチ

「LINE公式アカウントやLINEスタンプなどの非ディスプレイ広告に関しては、LINEの持つコミュニケーションアプリゆえの身近さや、毎日使うものだからこそ得られる単純接触の効果が、広告効果の高さに転化していると考えられます。何度も目にしたり触れたりすることで、自然とブランド・商材へのエンゲージメントが高まる効果が得られるのは、多くのユーザーに日常的に利用されているLINEならではの特長です」

LINEにおいて広告効果を高めるためには

長年、LINEにおけるリサーチ結果を見ていた半田は、広告効果を高めるためには以下の要素が重要になってくると語ります。

 

「特にディスプレイ広告については、LINE以外の広告にもあてはまることですが、ターゲティングとクリエイティブが極めて重要です。まず、ターゲティングにおいては『誰に何を見せ、どう感じてほしいのか』という広告の狙いが配信条件と一致しているほど、大きなブランドリフト効果が得られています。クリエイティブに関しては、クリエイティブそのものの好感度やメッセージ性、あとは動画内の訴求タイミングがブランドリフト効果に影響します。

 

具体的には、特定の属性からの好感度が明らかに低いシーンのある素材、訴求内容が一般化しすぎて記憶に残らない(広告接触者からの広告認知率が低い)素材、尺があるわりに訴求内容が動画終了直前にならないと登場しない等の特徴がある素材は、リフト効果を下げてしまう傾向が見られます」

LINE株式会社 半田剛一の写真

さらに、LINEのプラットフォームの特性を踏まえた効果的なクリエイティブについて、以下のように述べます。

 

「LINEは他のSNSや動画媒体、マス広告と異なり、クローズドなコミュニケーションアプリです。LINEの空間は、いわば『手のひらサイズの自分の部屋』。そのようなプライベートな空間に出現する広告に対して、ユーザーはより敏感に反応するように感じます。このようなLINEの媒体としての特徴を理解することが、ブランドリフト効果を最適化するクリエイティブにつながると考えています」

LINEのブランドリフト調査は広告施策の評価に留まらない

こうした広告施策を評価するために有効なのがLINEの提供するブランドリフト調査ですが、ブランドリフト調査を実施する意義は、単なる施策の評価に留まりません。

LINE株式会社 半田剛一の写真

「広告における調査は、一つの広告施策の効果を測定して評価するためだけのものではなく、その後の出稿計画における『地図』のようなものだと考えています。ブランドリフト調査は、自社ブランド・サービスの認知拡大やブランディングを目的に活用いただくことが多いですが、獲得系のパフォーマンスには現れない広告効果を数値化し、次の予算配分の検討材料としてご活用いただいています。LINEのブランドリフト調査では、アンケート回答者をLINEリサーチのパネルからサンプリングしています。LINEリサーチの登録モニターは、従来の調査パネルで懸念されるような調査への慣れやPCバイアスといった回答者の偏りが少なく、さらにパネル登録情報を活用した詳細な調査設計が可能なため、ブランドリフト効果をより正確に捕捉することができます。結果的に、より正確な『広告出稿計画地図』をご提供できると自負しています」

 

加えて、企業がLINEの広告メニューを実施する際、併せてブランドリフト調査を実施すべき理由について語ります。

 

「LINEのブランドリフト調査では、調査結果を次回のクリエイティブや配信設定の改善に活用しやすいよう、調査結果の質とそこから得られるインサイトにこだわり、専任のリサーチャーが解釈と改善提案を行います。また、今後はLINE Ads Platformにおいて、調査データをシードとした類似配信を可能にするメニューの提供も検討しています。LINEのブランドリフト調査結果は、広告施策の評価に留まらない活用が可能です。よりよい広告施策を実施いただくため、広告出稿時にはブランドリフト調査の実施もご検討いただければと思います。ご興味をお持ちいただきましたら、担当営業までぜひお問い合わせください」

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