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LINEで応募

想定の2倍以上の応募数を記録!ハウス食品が感じた「LINEで応募」の効果

ハウス食品株式会社

2021.12.22

ハウス食品株式会社 食品事業本部 食品事業二部 チームマネージャー 山田 亨氏

食品メーカー大手のハウス食品株式会社(以下、ハウス食品)は、ユーザーへの情報発信ツールとしてLINE公式アカウントを活用しています。2021年9月には、同社の人気レトルトカレー「咖喱屋カレー」のリニューアルにあたり、「LINEで応募」を活用したレシートキャンペーンを実施しました。同社の山田 亨氏(以下、山田氏)に、「LINEで応募」を活用した背景とその成果、今後のLINE活用の展望について話を聞きました。

目的
  • 商品リニューアルに伴ったキャンペーンの実施にあたり、幅広い年齢層のユーザーに参加してもらいたい
  • 誰でも簡単に応募ができるキャンペーンを設計したい
施策
  • 応募者全員にLINEポイントを付与するレシートキャンペーンを実施
  • ハウス食品グループのLINE公式アカウントと、「LINEで応募」LINE公式アカウントから応募促進のメッセージを配信
効果
  • キャンペーン開始前に想定していた数の2倍以上の応募数を記録
  • 従来のキャンペーンよりも応募に関する問い合わせが少なく、スムーズな運用を実現
  • これまで「咖喱屋カレー」をあまり購入したことがないライト層の購入数が増加
  • キャンペーン期間内にリピート購入や複数購入が多数あり、売り上げにも貢献

商品リニューアルに合わせてレシートキャンペーンを実施

香辛料やスパイスを強みとした商品を展開する食品メーカー大手のハウス食品は、「バーモントカレー」や「ジャワカレー」といったカレールウのほか、「ククレカレー」に代表されるレトルトカレー商品も多数販売しています。

 

中でも1999年に販売を開始した「咖喱屋カレー」シリーズは、レトルトカレーカテゴリーで19年連続売り上げ1位を記録しているヒット商品です(※1)。現在、ハヤシも含めて11種類のバリエーションを展開し、「選べる楽しさ」を提供しています。

ロングセラーブランドとして親しまれる「咖喱屋カレー」

※1 株式会社インテージSRI+月次データ レトルトカレー市場 期間:2017年1月~2020年12月 販売金額 咖喱屋カレー シリーズ全商品計/株式会社インテージSRI 月次データ レトルトカレー市場 期間:2002年1月~2016年12月 販売金額 咖喱屋カレー シリーズ全商品計

ハウス食品では、2021年8月にパウチをレンジ対応に変更したことを機に、その簡便性を訴求するためのさまざまなプロモーションを実施しました。その施策の一つが、同年9~11月に「LINEで応募」を活用して実施したレシートキャンペーンです。

 

その内容は「咖喱屋カレー」シリーズを購入したレシートを撮影して投稿すると、LINEポイントが購入1個につき30ポイント、最大で5個150ポイントまで必ずもらえるというものです。インセンティブを全員に付与した理由を、「咖喱屋カレー」のプロモーションを担当する山田氏は次のように話します。

 

「湯せんからレンジ加熱に切り替えることで、調理時間が大幅に短縮され、CO2排出量も79.3%削減されます(※2)。近年はお客さまの環境意識が高まっていることから、『エコおいしい体験キャンペーン』と称して、温め方によって環境負荷が低減できることも訴求したいと思いました。レンジ調理の手軽さ、自宅で簡単にできるエコの取り組みを、多くの方に体験いただきたいと考え、応募者全員にLINEポイントをプレゼントする設計にしました」

※2 ハウス食品にて「咖喱屋カレー」の湯せん、レンジ調理それぞれの調理時間をもとに排出されるCO2を算出(GHGプロトコルガイダンスの概念に基づいて、CFP-PCR、環境省のガイドラインなどを参考)。

ハウス食品株式会社 食品事業本部 食品事業二部 チームマネージャー 山田 亨氏

さらに、キャンペーンのプラットフォームとして「LINEで応募」を選んだ理由について、「相性の良さを感じた」と山田氏は説明します。

 

「『咖喱屋カレー』は、老若男女問わず幅広い層の方に購入いただいており、当社のレトルトカレー商品の中でも最も販売ボリュームの大きなブランドになっています。LINEもコミュニケーションアプリの特性から幅広い年齢層のユーザーが日常的に利用しているため、ブランドとの親和性が高いと考え、活用を決めました」

食品メーカーにおけるLINEのプロモーション効果を実感

「エコおいしい体験キャンペーン」の実施にあたり、ハウス食品ではキャンペーンが実売にどのくらい寄与するのかを重視し、KPIに「キャンペーンの応募数」を設定しました。結果は上々で、キャンペーン開始前に想定していた数の2倍以上の応募が寄せられました。

 

「キャンペーンへの応募後、すぐにLINEポイントを受け取れるようにしていたため、これまで『咖喱屋カレー』をあまり購入したことがないライト層の購入ハードルも下げ、応募につながったのではないかと思います。さらに、全体の応募者のうち約3割が応募上限数の5個購入していたこともあり、売り上げへの貢献も大きかったと判断しています。

 

また、ハガキを利用した従来のキャンペーン手法と比べると、問い合わせ数の少なさにも驚きました。応募からインセンティブの受け取りまで、数回のタップで済むので、煩わしいと感じるユーザーがほとんどいなかったのだと思います」

「エコおいしい体験キャンペーン」の応募フロー

今回の商品リニューアルにあたって、「咖喱屋カレー」ブランドでは17年ぶりとなるテレビCMを放映したほか、SNSでの情報発信にも注力し、キャンペーンの宣伝を行いました。中でもハウス食品グループと「LINEで応募」のLINE公式アカウントからそれぞれ1回ずつ告知メッセージを配信したところ、その直後に応募数が飛躍的に増加したといいます。

 

「今後、メッセージを配信する際にどのようにセグメントを設定すると効果が高まるのか検証していきます。

 

また、今回のキャンペーンの成功には、LINEというユーザーの多くが利用しているプラットフォームの参加しやすさに加え、テレビCMで宣伝したことによる相乗効果も大きかったと思います。今後同様の企画を実施する場合は、LINE公式アカウントのみの告知でどのくらいの成果を得られるのかについても検証していきたいです。LINEを活用したキャンペーンの実施費用は安くはありませんが、その金額に見合った成果は十二分に得られると感じています」

LINE公式アカウントからの告知に使用したリッチメッセージでは、LINEポイントが必ずもらえることを分かりやすく訴求

コロナ禍の影響によりPOPの設置などの店内プロモーションが制限される中で、「エコおいしい体験キャンペーン」は大きな成果をあげました。「今後、営業部門と連携して店内プロモーションを強化すれば、さらに成果の上乗せを期待できる」と山田氏は意気込みます。

 

「今回のキャンペーンの成功により、LINEは情報発信だけでなく、認知から購買までをカバーできるツールだということを再認識しました。また、実施するまでは『LINEで応募』は飲料と相性が良いと勝手に思い込んでいましたが、食品でも十分に販売促進効果を出せるということが分かりました。今後は、より販売促進という観点で、LINEのさまざまな活用法を考えていきたいです。

 

ただ、単に応募数を求めるのではなく、ブランドのファンになってくれそうなユーザーを大切にして、ハウス食品の想いをきちんと届けることが重要だと考えています。これからもLINEを活用して継続的にコミュニケーションをとりながら、お客さまに有益な情報を届けていきます」

 

 

(公開:2021年12月/取材・文:相澤良晃、写真:川嶌順)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです