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運用テクニック 公開日:2023.11.08

LINEとLINE公式アカウントの違いとは?LINE公式アカウントの業界別の活用法も解説

LINE公式アカウント

 

コミュニケーションアプリ「LINE」は、国内で月間9,600万人(2023年12月末時点)に利用されています。そして、法人向けサービスである「LINE公式アカウント」は、いわば“ビジネスで使えるLINE”のような位置付けで、企業・店舗がユーザーとの距離を縮めるのに役立ちます。本コラムでは、LINEとLINE公式アカウントの違いを解説します。また、LINE公式アカウントの業界別の活用法も紹介しますので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

目次

LINE公式アカウントとは?

LINE公式アカウントとは、店舗経営者やビジネスオーナーが利用する“ビジネスで使えるLINE”ともいえる法人向けサービスです。個人で利用するLINEとは異なり、アカウントを友だち追加したユーザーへのメッセージ配信、クーポンやショップカードの発行、友だちを集めるための広告が出稿できるなど、企業・店舗にとって有用な機能を多数備えています。

 

LINEは幅広い年代が利用しており、国内の月間9,600万人(2023年12月末時点)に上ります。そんなLINEのユーザーにアプローチできるLINE公式アカウントは、企業・店舗が自社のビジネス成長に活用できるサービスとして、現在、国内で認証済のアクティブアカウント数は39万(※)を超えています。

  • (2022年8月時点。月に1度以上メッセージ配信またはユーザーへの返信を行なった認証済アカウントの合計数)

具体的には、飲食店などの店舗に来店した顧客に、自社のLINE公式アカウントで友だち追加してもらい、クーポンやメルマガを定期的に送ります。一度来店した顧客と継続的な接点を持つのに有効なサービスです。

LINEとLINE公式アカウントとの違い

LINE公式アカウントは主にビジネス目的で利用します。ビジネス目的でどのようなことができるか、LINE公式アカウントと個人アカウントの違いについて確認しましょう。

項目 LINE LINE公式アカウント
利用ユーザー 友人や家族などとやりとりしたい個人ユーザー 顧客やユーザーとやりとりしたい企業・店舗、その他個人事業主など
メッセージ送信 友人や家族と1対1が基本 ・複数のユーザーと1対n(多数のユーザーへのメッセージ配信)
・「LINEチャット」を使えば1対1のコミュニケーションも可能
料金プラン 無料 ・無料から使える
・より多くのユーザーにメッセージを配信する場合は有料プランを選択

利用ユーザー、メッセージ送信、料金プランの違いについて、より詳しく解説します。

1.利用ユーザーにおける違い

一般的に、個人で利用するLINEは友だちや家族などとやりとりするために利用されます。一方、LINE公式アカウントは企業・店舗がユーザーとやりとりして自社の商品・サービスについて知ってもらったり、利用してもらうきっかけづくりのために利用されます。

 

LINE公式アカウントは、飲食、理美容サロン、小売・ECをはじめ幅広い業界で利用されています。また、各種機能の設定やデザインの自由度も高く、自社のカラーに合った活用を模索できることから、事業規模を問わず多くの利用実績があります。

 

2.メッセージ送信における違い

LINEでは「グループ」機能を除き、友だちとの1対1のやりとりがメッセージ送信の基本形です。

 

一方、LINE公式アカウントは企業・店舗がユーザーとやりとりする法人向けサービスのため、1対nのメッセージ送信が可能です。ユーザーの属性によって送信対象をセグメント(送り分け)できたり、ユーザーからトークを送信してもらった場合に1対1でやりとりできる「LINEチャット」など、さまざまな形のコミュニケーションが可能です。

3.料金プランにおける違い

個人で使用するLINEは、無料で友だちや家族と、トーク(チャット)・音声通話・ビデオ通話を楽しめます。LINE公式アカウントでも、基本的には全ての機能を無料プランから自由に使えます。ただし、より多くのユーザーにメッセージを配信してコミュニケーションを取りたい場合は、有料プランの利用がおすすめです。

図版

料金プランによって、毎月200通・5,000通・30,000通と無料で配信できるメッセージ通数の上限が定められており、それを超える場合は「スタンダードプラン」でのみメッセージを追加送信することができます。

 

料金プランの詳細について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

LINE公式アカウントの活用が特におすすめの業界

LINE公式アカウントは、先述した通り業界や事業規模を問わず利用できますが、特に相性の良いビジネスについて紹介します。

業界 活用事例 期待できる効果
飲食店 ・季節の新メニュー情報をメッセージ配信する

・ショップカードで来店ごとにポイント付与して、ポイントが貯まるとデザートを無料プレゼントする

・既存ユーザーに向けて割引クーポンを配信する
・新メニューに興味を持ったユーザーが来店することで、売上がアップする

・来店ポイントや特典が欲しいユーザーが繰り返し来店することで、LTV(ライフタイムバリュー、顧客生涯価値)がアップする

・2回目、3回目などのリピーター育成が進む
理美容サロン ・成人式の着付けや縮毛矯正など、季節ごとの施術メニューをメッセージ配信する

・ユーザーの髪の悩みやなりたいイメージを、LINEチャットで画像付きで送ってもらう

・ヘッドスパや前髪カットなどのサイドメニューをお得に利用できる割引クーポンを配信する
・季節ごとの施術メニューの事前周知することで、繁忙期の予約を促す

・ニーズを汲んだ施術をすることで、ユーザーの顧客満足度をアップさせる

・サイドメニューをオーダーしてもらうことで、客単価がアップする
EC・小売 ・取り扱う豊富な商品ラインナップをメッセージ配信する

・初回利用限定のクーポンを配信する

・ECの場合、発送完了や到着日のお知らせメッセージを配信する
・商品に対するユーザーの興味を喚起し、購入を検討してもらう

・初回利用限定のクーポンでまずは一度利用いただき、自社について知ってもらう

・購入時などにECサイトの会員情報とのID連携を促せば、LINEでお届け日などを自動通知できる
(※別途、LINE公式アカウントの開発が必要)

飲食店

飲食店では、店舗内外に設置するポスターやPOPに友だち追加用のQRコードを掲載することで、友だちを集客できます。特に、既存ユーザーにお店の最新情報やショップカードをお届けすれば、店舗を想起させて再来店を促すきっかけになるでしょう。

 

なお、飲食店であれば居酒屋・カフェ・バーなど、業態を問わずLINE公式アカウントを利用いただきやすいです。

理美容サロン

理美容サロンは、顧客が来店すると一定時間サロンに留まるので、POPを作ったり直接お声がけしたりしてLINE公式アカウントをお勧めしましょう。

 

また、ユーザーが自宅に帰った後も、アフターケアやお得な情報を提供することで関係性を強化することができます。理美容サロンの中でも特に単価が高いエステサロンの場合、そうした細やかなサービスをLINE上で提供することで、顧客満足度を向上させられるでしょう。

EC・小売

ECや小売は、取り扱う商品が多岐にわたるためLINEを使ってさまざまなアプローチが可能になります。例えば、ユーザーメリットのある割引クーポンを適切に配信できれば、同じ商品を販売する他社よりも多くのビジネスチャンスを獲得することができるでしょう。

 

また、ECでは商品の購入から発送まで、事業者がユーザーと直接対面することはありません。EC向けに開発を加えたLINE公式アカウントを使えば、商品のお届け日を自動通知するなどのOne to Oneコミュニケーションを実現可能です。

LINE公式アカウントが高評価を受けている理由

これまでにLINE公式アカウントが向いている業界やおすすめの利用方法を解説しました。一方で、LINE公式アカウントがビジネス成長に役立つ理由と、高い評価を受けている理由を紹介します。

7割を超えるユーザーがメッセージを開封

調査によると、LINEを利用している全国15〜69歳の男女のうち、7割超がLINE公式アカウントで配信された「企業からのメッセージを読んだ」と回答しています。

図版

調査機関:マクロミル社・インターネット調査(2022年7月実施/ 全国15~69歳のLINEユーザーを対象 サンプル数2,060)

このことから、LINE公式アカウントは幅広い年代のユーザーにダイレクトにメッセージを届けることができ、その後Webサイトへの訪問やキャンペーンへの応募など具体的なアクションにつながることが期待されます。

 

ユーザー側にもメリットが多数

LINE公式アカウントを友だち追加することで、ユーザーは商品やサービスに関する最新情報のほか、企業・店舗から送られるクーポンなどを入手できます。自らネット検索しなくても、気になる企業・店舗から有益な情報が届くのはユーザーにとって大きなメリットと言えるでしょう。

 

しかし、有益でないと判断されればLINE公式アカウントをブロックされてしまうリスクもあります。広告色の強い情報発信だけではなく、ユーザーにとってお得感のある情報を発信するなどして、コミュニケーションを継続させましょう。

 

LINE公式アカウントを上手に周知するコツ

LINE公式アカウントは友だち追加してもらって初めてその真価を発揮します。そこで、LINE公式アカウントをうまくアピールして、友だち追加数を増やすコツを紹介します。

 

友だち追加するメリットを説明する

ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加するメリットの例として、気になる企業・店舗の最新情報やクーポンの入手などが挙げられます。実店舗がある場合はお客さまと直にやりとりすることができますから、そうしたメリットを説明すれば少しずつ友だち数が増加するでしょう。友だちを効果的に増やすためには、こちらのコラムもご覧ください。

実店舗からLINE公式アカウントに誘導する

店舗を訪れたユーザーが自社のLINE公式アカウントを友だち追加できるように、店内にLINE公式アカウントの友だち追加用のQRコードを掲載します。実店舗ではLINE公式アカウントを管理画面からダウンロードできるポスターも効果的です。

 

図版

ポスターはWeb版管理画面から無料で簡単にダウンロードできる
(※未認証アカウントの場合は、キャラクターの掲載がありません)

実店舗の場合、こうした掲示物は設置場所(例:目に入りやすいエリアの壁やテーブル、レジ前など)やユーザーに案内するタイミングを工夫して、友だちになるメリットをより強く訴求できると効果的です。

オンラインからLINE公式アカウントに誘導する

先述したLINE公式アカウントの友だち追加用のQRコードは、自社で運用しているWebサイトやSNSに掲載することで、そこからLINE公式アカウントへ誘導するのも可能です。Webサイトを閲覧したりSNSをフォローしてくれるユーザーは、自社の商品やサービスに一定の興味があると推測できるため、LINE公式アカウントも追加してくれる可能性が高まります。

 

また、自社のLINE公式アカウントとほかのSNSで発信する情報が重複しないように使い分けると、ユーザーにとってはLINE公式アカウントをフォローし続ける理由になるため、ブロックも発生しづらくなるでしょう。

個人LINEからLINE公式アカウントを案内する

もし、あなたが事業主ですでに個人のLINEアカウントでお客さまとやりとりしている場合、その友だちやデータをLINE公式アカウントに移行することは残念ながらできません。そのため、LINEのトーク機能の「連絡先」を使ってLINE公式アカウントを案内できるとよいでしょう。

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まとめ

個人のLINEアカウントと異なり、LINE公式アカウントは企業や店舗が自社のビジネス成長のために利用します。料金プランによってメッセージ通数の上限や追加メッセージ料金が異なるため、利用目的や業界ごとに最適な料金プランを選択して活用ください。

 

LINE公式アカウント活用することで企業・店舗はユーザーと継続的にコミュニケーションを取り、売上アップやリピーター育成を寄与できます。LINE公式アカウントについてより詳しく知りたい方は、ぜひ以下の資料をチェックしてください。

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