運用テクニック 2019.06.27

LINE公式アカウント |「ショップカード」の使い方 活用方法・事例紹介

LINE公式アカウントの「ショップカード」は、商品購入・来店などの特典として付与するポイントを、LINE上で発行・管理できる機能です。ユーザーは、紙のポイントカードとは異なり会計時に財布などから出し入れする必要がなく、スマートフォンからLINEアプリ経由でポイントを取得することができます。獲得ポイントに応じて、企業・店舗側が設定した特典を受け取ることもできます。

 

企業・店舗側も、これまでのポイントカードを制作するコストが削減できるほか、さまざまなキャンペーンと連動させて再来店を促したり、ショップカードの利用状況をLINE公式アカウントの管理画面から分析したりなど、集客・販促ツールとして効果的な活用が可能です。今回は、ショップカード機能の使い方を中心に、その活用方法や活用事例を紹介します。

目次

    1-1. 従来のポイントカードに代わるLINE公式アカウントのショップカード機能

    1-2. ショップカードを活用するメリット

    2-1. ポイントの付与

    2-2. 特典の設定

    2-3. リッチメニューによる告知

    2-4. 利用データの分析

    2-5. 友だちの獲得

    3-1. ショップカードを設定する

    3-2. ショップカードを運用する

    3-3. 利用データを分析する

    3-4. 改善を行い、効果的な販促につなげる

    4-1. リピート率を改善したクライミングジムの事例

    4-2. ショップカードがコミュニケーションのきっかけにもなった温泉施設の事例

LINE公式アカウントのショップカード機能とは

ショップカード

LINE公式アカウントの「ショップカード」は、LINE上で発行・管理できるポイントカード機能です。LINE公式アカウントには月額料金が無料のフリープラン、有料のライトプラン、スタンダードプランが用意されていますが、ショップカード機能は、全ての料金プランにおいて無料で利用することができます。

従来のポイントカードに代わるLINE公式アカウントのショップカード機能

ショップカードの役割自体は紙のポイントカードと大きく変わらないものの、最大のメリットはそれをLINE上で発行・管理できる点にあります。カードの配布、ポイントや特典の付与などがLINE公式アカウントの管理画面から設定できるほか、配布枚数にも制限がないため、これまで必要だったポイントカードなどの制作費用が削減できます。

ショップカードを活用するメリット

ショップカードには、ユーザーと企業・店舗の双方に多くのメリットがあります。

 

ユーザーにとっては、使い慣れたLINEアプリ上でポイントを管理できるため、ポイントカードを持ち運ぶ必要がなくなり、会計時などに財布などから出し入れする手間も不要です。例えば、「急に来店したため、ポイントカードを家に忘れてしまった」「会計時、財布に入れたはずのポイントカードが見つからない」ということもなくなり、ポイントの取得も企業や店舗側が用意したQRコードを読み取るだけで完了します。

 

さらに、企業や店舗にとっては、ポイントを効果的に発効して再来店を促す効果があります。配布したカードやポイントの利用状況はLINE公式アカウントの管理画面からリアルタイムに分析できるため、分析した情報をもとに、キャンペーンと連動させて店舗への再訪問を促すなどの施策につなげることができます。ポイントの有効期限をユーザーに通知する機能もあるため、期限間近のユーザーの来店動機にもなります。

リピーター獲得、集客・販促に効果的なショップカードの5つの機能

ショップカード ポイント獲得の画面

リピーターの獲得、集客や販促施策に生かすため、LINE公式アカウントのショップカードに備わっている5つの機能についての詳細を解説します。

ポイントの付与

LINE公式アカウントの管理画面から発行されるポイント付与専用のQRコードを、商品購入時や来店時にユーザーがスマホで読み取ることでポイントが付与されます。QRコードは印刷して店内でポスターとして掲示したり、スマホやタブレットに表示させたりして店頭・店内に掲示することができます。ポイントの付与は、必ずしもレジ前で行う必要はありません。例えば、飲食店の各席にPOPなどを設置し、ユーザーがその場で読み取ることでポイントを付与することも可能です。

 

また、不正利用防止のため、ポイント取得を1日1回までにする、指定時間以内には再取得できないようにするなどの制限を設定することもできます。

特典の設定

ポイントを一定数貯めたユーザーに対して提供する特典を設定できます。特典内容は自由に設定可能で、1回の来店で何ポイント付与するのか、何ポイントで特典を提供するか、どのような特典を提供するかなど、さまざまな項目が設定できます。ワンドリンクサービスや割引クーポンなど、「この特典のために来店したい」と思えるような特典を用意しましょう。

リッチメニューによる告知

ショップカードをリッチメニューで告知

ショップカードは、LINEのトーク画面にリッチメニューとして表示させることができます。リッチメニューはトーク画面の下部に表示されるメニュー欄です。リッチメニューに表示させておくことで、ユーザーはLINE公式アカウントのトーク画面を開けば、すぐにショップカードへアクセスできるようになります。

 

キャンペーン中はリッチメニューのショップカードを大きく表示させるなどの細かな設定も行えるため、店舗の目的に合わせた運用が可能です。

利用データの分析

LINE公式アカウントには、ユーザーの利用データを細かく分析できる機能があります。ショップカードもその対象で、発行済カードの枚数や付与ポイントの合計、有効期限切れになったポイント、特典チケットの利用率などが管理画面から確認できます。どのようなユーザーがポイントを利用しているのか、ショップカードがどの程度利用されているかなどのデータが正確に把握できるため、集客や販促施策における課題の解決策を見つけることができるかもしれません。

友だちの獲得

ショップカードの導入は、友だちの登録数を増やすことにもつながります。ユーザーがショップカードを利用するためには、LINE公式アカウントを友だちとして追加する必要があります。そのため、ポイントカードの作成をきっかけに自然な流れで友だち追加を促すことができるほか、タイムライン投稿を利用すれば、既存の友だちが情報をシェアすることで拡散され、新規ユーザーにもLINE公式アカウントやショップカードの存在を知らせることができます。

ショップカードの利用開始から運用、改善方法

続いて、ショップカードの具体的な利用開始方法や運用方法を解説します。

ショップカードを設定する

LINE公式アカウントの管理画面にログインします。スマホアプリ版でも、PCブラウザで管理する「LINE Official Account Manager」でも設定方法は同じです。

ショップカードの設定メニュー

まずは「ホーム」にある「ショップカード」を選択します。設定画面に移動したら、設定すべき必須項目は以下の8つです。

ショップカード設定画面

①デザイン

カードのデザインは、10種類用意されているデザインから選択します。

 

②ゴールまでのポイント数

特典を受け取るために必要なポイント数を1~50までの範囲で設定します。

 

③ゴール特典/ポイント特典

ゴールとして設定したポイントに到達後、ユーザーに付与する割引クーポンなどの特典内容を設定します。「特典チケットを選択」をクリックすれば、新たな特典内容を作成することができます。特典として付与されるチケットは3種類のデザインから選択可能で、チケット名、利用ガイド(使い方や利用上の注意点など)、特典チケットの有効期限を設定すれば作成は完了です。特典の内容が分かりやすいイメージを添付することもできます。

特典カードの設定画面

また、ユーザーがゴールとして設定したポイントに到達する前に、ポイント数に応じて特典を付与するのが「ポイント特典」です。例えば、ゴールまでのポイント数を30に設定したとき、半分となる15ポイント目にも特典を付与することなどができます。

 

④カード有効期限

カードの有効期限を設定します。最終利用日、あるいは初回利用日を起点に任意の期間を設定できるほか、期限なしにも設定できます。

 

⑤有効期限の通知

④で設定した有効期限が迫っていることを、ユーザーにプッシュ通知するタイミングを設定できます。

 

⑥カード取得ボーナス

ユーザーがショップカードを利用開始した直後に、ボーナスを何ポイント付与するかを0~50の範囲で設定します。利用開始時にボーナスポイントを付与することで、その後のショップカードの利用促進につながります。

 

⑦ポイント取得制限

ショップカード機能を通して付与されるポイントの不正取得を防止する機能の一つが、「ポイント取得制限」です。運用に合わせて設定することで、不正利用を防ぐことができます。「制限しない」を選択することも可能ですが、QRコードをユーザーが自由に読み取ることができる運用の場合(飲食店の席にQRコードのPOPがあるなど)は、同日中もしくは指定時間内での制限設定をおすすめします。

ショップカード ポイント取得制限設定画面

さらに、ポイント付与用のQRコードを設定する画面では、発行したQRコードの読み取り有効期間、位置情報によって、指定した場所から300メートル以上離れた場所でのQRコード読み取りを不可にするなどの制限をかけることもできます。

ショップカード登録用QRコード設定メニュー
ショップカード 位置情報ポイント取得制限設定画面

上記2つの設定を行うことで、例えば、店内のQRコードを写真で撮影して保存し、自宅などで何度も読み込み大量のポイントを取得するなどの不正行為も防ぐことができます。

 

⑧利用ガイド

ショップカードとしてユーザーに表示される案内文を設定します。未入力でもテンプレートとして初期テキストが設定されていますが、店舗のルールに合わせてアレンジできます。ショップカードの利用規定などを記載しましょう。

 

ランクアップカードの設定方法

ランクアップカードは、ポイントがゴールに達したときに作成される次のカードのことです。上記、ショップカードと同様の項目を参照して作成されます。デザイン、ゴールまでのポイント数、特典内容が変更可能で、来店してポイントを貯めれば貯めるほどカードが次のランクへ進んでいくという仕組みをつくり、来店数の多い顧客には特別な特典を付与することもできます。

 

ショップカードの具体的な設定方法はこちらのマニュアルでもご確認いただけます。

ショップカード ランクアップカードの設定画面

ショップカードを運用する

ショップカードの設定がすべて完了したら、QRコードを用意してショップカードをユーザーに告知しましょう。ショップカードを利用するためにはユーザーにLINEの画面を操作してもらう必要があるため、店舗に使い方を分かりやすく説明したPOPを掲示したり、会計時にスタッフから声をかけたり、スムーズに利用してもらえるような工夫が重要です。

トークルーム内でのショップカードの表示

ショップカードそのものの周知も大切です。すでに友だちになっているユーザーにはメッセージ配信を、まだ友だちになっていないユーザーには、タイムライン投稿や店内POPなどを活用して積極的に宣伝しましょう。ショップカード機能の運用においては「繰り返し使いたい」と思える特典を用意することが重要です。ただし、一度設定した特典は変更・削除できないため、特典の内容はよく考えて設定しましょう。

利用データを分析する

LINE公式アカウント 分析設定画面メニュー
LINE公式アカウント 分析画面

「分析」タブでは、発行済みカードの数や付与したポイントの合計、発行済みチケットと使用済みチケットの差などが確認できます。Official Account Managerでは、各指標のCSVデータをダウンロードできるので、どんなユーザーによく利用されているのか、どのような特典を用意すればリピート訪問が多いのかなどが見えてくるかもしれません。

改善を行い、効果的な販促につなげる

分析結果を受けて改善策を実施し、効果的な集客・販促施策につなげていくのが理想的な運用です。

 

まずは運用を続けていく中で、どのように数値が変化していくのかを観察してみましょう。データが蓄積されれば店舗の傾向が見えるので、具体的な目標値を設定して改善策を実行します。例えば、「ショップカードの登録までは順調だが、なかなか特典の利用が伸びない」という場合は、ゴールまでに必要なポイント数が多すぎる可能性があります。ポイント数の設定を変更し、その変化を観察しましょう。

LINEのショップカードを活用した2つの成功事例

より具体的な運用イメージを持つために、LINEのショップカードを使って実際に効果の出た2つの事例を紹介します。

リピート率を改善したクライミングジムの事例

ボルダリング・クライミングジムを運営している「Rec's代々木」では、初回ユーザーのリピート率に課題を抱えてショップカードを導入しました。「2カ月の間に5回来店で次回無料」という特典を配信したところ、会計時にショップカードを利用するユーザーが増加し、リピート率が改善しました。特典の利用数などが管理画面から確認できるため、運用においても工数が削減できたといいます。

 

ほかにも、ショップカードへの初回利用時にシューズのレンタルが無料になる特典を付与したり、店内のどこにいてもPOPが目に入るような工夫を行ったりした結果、友だち登録数の増加にもつながっています。

 

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

ショップカードがコミュニケーションのきっかけにもなった温泉施設の事例

源泉かけ流しの天然温泉、シルク風呂や電気風呂などさまざまな設備が整っている温泉施設「蔵前温泉 さらさのゆ」では、若年層に施設の魅力を伝えきれていないという課題を感じていました。

 

LINE公式アカウントの運用を開始した後にショップカードを導入したところ、若年層だけでなく幅広い層にアプローチできるようになりました。また、施設の受付付近にポイント付与のQRコードを設置したことで、ユーザーとのコミュニケーションのきっかけにもなっています。もちろん、ユーザーとのコミュニケーションだけでなく、再来店にもつながっていることで、結果的にチラシ代など販促費を削減することができました。

LINE公式アカウントを最大限に活用するには

LINE公式アカウントにはショップカード以外にもさまざまな機能があり、連携して利用することで効果を高めることができます。例えば、クーポンの配信はショップカードと相性の良い機能のひとつです。友だち限定のクーポンを配信して来店を促し、ショップカードと組み合わせればリピート訪問につなげることができます。

 

ほかにも、タイムライン投稿を活用することで、友だち経由の口コミ効果が期待できます。商品や店舗に関するお役立ち情報、自社だけのユニークな情報を発信しつつ、ショップカードのアピールにも活用していきましょう。

LINEのショップカードは使い慣れたポイントカードの特徴がありながら、ポイントの管理をLINEアプリ上で完結できるという高い利便性を実現しています。簡単な設定で利用が開始できるため、「再来店につながらない」「ポイントカードを作ったが、あまり利用してもらえない」などの課題を感じている場合は一度、試してみるといいかもしれません。

 

またLINE公式アカウントを開設したばかりという場合は、友だちを集めることが運用における最初のステップになります。友だちの集め方に関しては、下記の記事をご参考ください。