運用テクニック 2019.08.30

LINE公式アカウント|チャット(旧1:1トーク)機能の使い方と活用方法

LINE公式アカウントの運用において重要なのが、ユーザーにとって「便利」と感じられるコミュニケーション施策です。LINE公式アカウントにはメッセージ配信やタイムライン投稿などのさまざまな機能がありますが、ユーザーと1対1でコミュニケーションを行える機能が「LINEチャット(旧LINE@の1:1トーク)」です。

 

ユーザー一人ひとりとLINEのトークで会話ができ、きめ細かな顧客対応が実現できるLINEチャットの使い方や活用方法・事例について紹介します。

目次

    1−1. LINEチャットで実現できること

    1−2. LINEチャットは無料で利用できる

    2−1. 応答設定を変更し、チャットを始める

    2−2. LINEチャットでの対応時間を設定する

    2−3. LINEチャットの開始はユーザー側から

    3−1. チャットでの問い合わせを受け付けていることを周知する

    3−2. LINEチャットを利用する際の注意点

    4−1. 【美容室】効率的な予約管理で新規客の再来店率が60%に!生産性も向上

    4−2. 【飲食店】LINEチャットの活用でお客さまとの信頼関係を確立し、売り上げが30~40%向上

    4−3. 【和装店】LINEチャットの活用で、お客さまの対応がより早く、スムーズに

LINEチャット(旧LINE@1:1トーク)とは

lineチャットのイメージ

「LINEチャット」は、LINE公式アカウントを開設している企業や店舗が、日常的に使っているLINEアプリのトーク機能を通じて、友だちになっているユーザー一人ひとりとコミュニケーションが取れる機能です。

LINEチャットで実現できること

LINEチャットを活用することで、企業や店舗運営における課題を解決できる可能性があります。どんな課題が解決できるか、具体的な例を紹介します。

LINEチャットで実現できること

●電話に出られないときでも、ユーザーからの連絡が受けられる

美容室やエステサロン、レストランなどは、繁忙時に電話がかかってきても出られない可能性があります。電話の取り逃しは機会損失や顧客満足度低下を招くリスクがありますが、LINEチャットを活用すれば、店舗が忙しいときでもトーク履歴が画面に残るため、手の空いている時間に確認、返信することができます。

 

また、少人数でオペレーションをしなくてはならない企業や店舗でも無理なく顧客対応ができるほか、ユーザーとしても好きなタイミングで連絡できるため、互いにストレスを感じることが少なくなります。

 

●時間帯や場所を問わずコミュニケーションがとれる

少人数で経営・運営している企業や店舗の場合、「商談や顧客対応で外出してしまうと、固定電話にかかってくる問い合わせに対応できない」というケースもあります。LINEチャットは外出中でも、スマホさえあれば手の空いている時間にユーザーからのメッセージを確認し、返信することができます。

 

●顧客管理にかかる手間・コストを削減できる

企業や店舗は、さまざまな方法で顧客管理を行っています。対応の履歴は何らかの方法で一元管理する必要がありますが、記載を忘れたり、電話で受けた問い合わせ内容が間違っていたりと、人的ミスは常に起こり得ます。また、クレームが発生した場合でも、その内容を共有する仕組みがなければ業務改善にはつながりません。

 

こうした対応履歴やクレーム対応についても、LINEチャットを使えば簡単に管理できます。特別なツールの導入は不要で、費用もかかりません。メッセージが履歴としてトーク画面上に残り*、データをダウンロードして保存することができるため(3−2.参照)、顧客管理にかかる手間とコストが大幅に削減可能です。

 

※保存期間について、テキストやLINEスタンプは4カ月、画像や動画などのコンテンツメッセージは2週間、ファイルは1週間です

 

●画像を見ながらメッセージがやりとりできる

例えば、美容室やネイルサロンの場合、ユーザーが希望する髪型やネイルの仕上がりなどを、電話だけで詳細に聞き出すのは難しい場合があります。LINEチャットを利用すれば、普段のLINEと同じ方法で画像も送信できるため、テキストだけでは伝えることが難しいイメージなども事前に把握することができます。

LINEチャットは無料で利用できる

2019年4月、旧プランのLINE公式アカウントとLINE@が統合されて新しくなった「LINE公式アカウント」は、アカウントの開設や初期運用に費用は発生せず、無料で始められる点が大きな特徴です。LINEチャットもプランやアカウント種別に関係なく、無料で制限なく利用することができます。

LINEチャットの利用方法

企業や店舗規模の大小を問わず活用メリットのあるLINEチャットですが、具体的にどのように使用するのか。LINE公式アカウントの管理画面「LINE OFFICIAL ACCOUNT MANAGER」の画面とともに、設定方法と基本的な操作について説明します。

応答設定を変更し、チャットを始める

LINEチャットを開始するには、管理画面トップの「設定」から「応答設定」をクリックします。

アカウント設定画面

その後、設定画面に遷移し「チャット」にチェックを入れます。

応答設定画面

LINEチャットでの対応時間を設定する

LINEチャットでは、担当スタッフが対応できない時間帯を曜日別に設定することができるので、店休日などに問い合わせ対応に追われることはありません。また、対応が難しい時間帯は「自動応答メッセージ」に切り替えれば、システムが自動的に応答してくれます。自動応答メッセージは初期設定としてデフォルトのメッセージが設定されていますが、最大200個まで新たに登録できます。


また、ユーザーから送られるメッセージに含まれるキーワードに応じて、あらかじめ登録した指定メッセージを返信する機能「キーワード応答メッセージ」を利用すれば、簡単な質問に対してよりスムーズな自動対応ができるようになります。

営業時間設定画面

LINEチャットの開始はユーザー側から

LINEチャットを使ってユーザーと会話を始めるには、LINE公式アカウントを友だち追加したユーザーから、最初にメッセージを送ってもらう必要があります。店舗や企業側から先にメッセージを送ることはできないため、LINEチャットによる問い合わせを受け付けていることをユーザーに周知し、気軽に問い合わせをしてもらえる環境を整えることが重要です。

LINEチャットを効果的に使う方法

LINEチャットを活用して効果的にアカウントを運用するためには、先ほど説明したようにユーザーから最初のメッセージを受け取ることが重要です。そのため、LINE公式アカウントだけでなく、店舗やSNSなどでも問い合わせのきっかけや導線をつくる必要があります。

チャットでの問い合わせを受け付けていることを周知する

最も効果的ですぐに行える方法は、LINE公式アカウントのリッチメニューやメッセージを活用する方法です。リッチメニューに「LINEで問い合わせ」ボタンを設置したり、メッセージで定期的に周知したりして、問い合わせを促しましょう

リッチメニューでの告知

その他、自社HPでお知らせしたり、電話で問い合わせしてきた顧客に、次回以降LINEで問い合わせができる旨を伝えたりするなど、ビジネスのスタイルに合った形で周知を行っていけば、ユーザーは積極的にLINEで問い合わせをしてくれるようになります。

LINEチャットを利用する際の注意点

企業や店舗側が送信する一斉メッセージ配信などとは異なり、ユーザー一人ひとりとコミュニケーションが可能なLINEチャットは、きめ細かなサービスを提供できる一方、不適切な対応があった場合はLINE公式アカウントをブロックされてしまうリスクがあります。そうした事態を防ぐため、LINEチャット運用の注意点をいくつか紹介します。

 

●「運用ルール」作成のすすめ

企業や店舗がLINEチャットを活用して個別のやりとりを行う際、運用担当者が複数いても一定のサービス水準を保つ必要があります。問い合わせから返答までの時間や内容だけでなく、ユーザーから送られたメッセージが未読のまま放置されていないかなど、細かな運用ルールを策定することをおすすめします。

 

■運用ルールの例

・ユーザーからの問い合わせは、◯分以内に返事をする

・メッセージは用件のみでなく、必ず挨拶を入れる

・ユーザーの名前を「◯◯さま」と呼ぶ

 

●チャット履歴をダウンロードする際には必ず既読に

LINEチャットでやりとりを行ったトーク履歴は、保存期間内であればPC版管理画面からダウンロードが可能です。チャット履歴のダウンロードは未読のメッセージが対象外となるため、ダウンロードする前には必ず全てのメッセージを確認して、既読にしてください。

LINEチャットの活用事例

LINEチャットを使って自社の課題を解決し、成長を続ける企業や店舗が実際にどのような取り組みを行ったのか、活用事例を紹介します。

【美容室】効率的な予約管理で新規客の再来店率が60%に!生産性も向上

香川県内で4店舗の美容室を展開する「storia.f (ストーリアエフ)」。美容室の経営には「新規客の再来店」「再来店客の固定化」などの集客施策が重要なため、以前は新規客の再来店を促すためにスタッフが手書きのハガキを送ったり、既存のユーザーに電話やメールで連絡をするなどの方法で対応をしていました。


しかし、ハガキのコストは決して安くはなく、スタッフの負担も大きい反面、ユーザーからの反応が見えないため効果検証ができていませんでした。


そこで、LINE公式アカウントを導入し、予約をLINEチャット経由で受け付けるようにしました。運用方法としては、初回来店時に友だち登録とメッセージを送ってもらい、当日中に店舗からお礼のメッセージを送信。さらに、次回来店時に無料のトリートメント施術を提供することで、新規客の再来店率が60%にまでアップしました。


また、電話による予約はほとんどなくなり、施術中にスタッフが電話対応に時間を取られることもなくなりました。LINEチャットの導入で、リピート率のアップと、スタッフの生産性向上を実現した事例です。

【飲食店】LINEチャットの活用でお客さまとの信頼関係を確立し、売り上げが30~40%向上

東京・西荻窪にある飲食店「鉄板バル bloom」。営業中は店長を含めて2~3人という少人数でお店を回しています。そのため、昼や夜のピーク時に問い合わせの電話が入ると、その対応でスタッフ1人の手がふさがってしまい、接客に影響が出てしまうという課題を抱えていました。そこで、LINE公式アカウントを開設し、ユーザーからの予約や問い合わせの対応にLINEチャットの利用を始めました。


「LINEチャットは、お互い相手の状況を気にせずに送ることができますし、トーク履歴が残るので、後で確認すれば予約のミスなども防げます。実際にお客さまからも『LINEでのやりとりのほうが楽だ』という声もあります」(店長)


ユーザーはLINEの便利さを知っているため、次回の予約もLINEチャットを利用するようになりました。結果、ユーザーの来店頻度が増え、客単価も向上して売り上げは30~40%アップしたといいます。

【和装店】LINEチャットの活用で、お客さまの対応がより早く、スムーズに

きもの販売を手がける「日本和装 COCON GINZA」では、ユーザーとのコミュニケーションにメルマガを利用していました。しかし、メールでは画像が送りづらい、開封されたかわからないなど、さまざまな課題があったといいます。コミュニケーションをより便利にするため、LINE公式アカウントを開設し、LINEチャットの利用を始めました。


女将の稲村さんは、「LINEチャットは既読の有無がわかりますし、お客さまからのレスポンスが早いのでとても助かっています」と語ります。


また、同店で企画・運営する「着付け教室」や「お茶席の体験」などのイベントの様子を撮影し、希望があればLINEチャットで参加したユーザーに写真を送っています。ユーザーからの評判も良く、顧客満足度の向上につながっています。

LINEチャットの活用でサービス満足度を向上!

LINEチャットを活用すれば、「問い合わせのハードルが高い」と思っている新規のユーザーを取り込めるだけでなく、一人ひとりに向き合う丁寧なコミュニケーションを重ねることでサービス満足度を向上させることができます。結果として、リピーター獲得につながり、企業や店舗の売り上げアップやブランディングに役立ちます。


また、チャット内容には今はまだ顕在化していないーー例えば、「実は、お客さまは○○な商品・サービスを求めているのではないか」「会社員からの問い合わせが多いので、新規出店はオフィス街に近いところにしよう」など“未来の課題”を発見し、解決していくためのヒントも隠されているかもしれません。