運用テクニック 2020.02.04

LINE公式アカウントの運用費用は?料金プランを解説!

2019年4月に中小企業・店舗向けのLINE@とサービスを統合し、一部機能や料金プランを改訂したLINE公式アカウントの運用にかかる費用ついて詳しく解説します。LINE公式アカウントは、こちらより開設いただけます。

※2023年6月1日に料金プランの改定を行います。詳しくはこちらのお知らせをご覧ください。

目次

1-1.LINE公式アカウントの料金プランは?

1-2.メッセージの従量課金とは?

1-3.課金対象となるメッセージは?

1-4.「認証済アカウント」と「未認証アカウント」の違い

1-5.友だち集めに有効!プレミアムIDとは

1-6.有料プランやプレミアムIDの支払い登録方法

2-1.料金プランごとの機能差は?

2-2.「LINE公式アカウント 通数費用シミュレーター」を活用しよう!

3-1.まずはメッセージの配信頻度を見直そう

3-2. 変更するタイミングはターゲットリーチ数が250人を超えたとき

4-1.【食品会社】新プランが後押しした、キッコーマンのLINE公式アカウント活用

4-2.【製薬会社】無料スタンプ配布で600万の友だち獲得!スキンケアブランドの集客

1.LINE公式アカウントの費用の仕組み

2019年4月、以前から法人企業向けに提供されていたLINE公式アカウントは、中小企業・店舗向けのLINE@と統合し、料金プランも統一されました。旧LINE公式アカウントの運用には月額250万円の固定費が必要でしたが、新たなLINE公式アカウントは月額固定費0円から利用ができ、有料プランは固定費に加えメッセージ通数に応じた従量課金制が採用されています。

1-1.LINE公式アカウントの料金プランは?

LINE公式アカウントの料金プランは、月額固定費0円の「フリープラン」、月額5,000円の「ライトプラン」と月額15,000円の「スタンダードプラン」の3種類があります。

フリープランは1カ月に1,000通まで無料でメッセージを送ることができます。運用をしていくうちに友だち数が増えてきたり、配信頻度を増やしたいなど、同月に1,001通以上のメッセージを送りたい場合は、有料プランに切り替えていきましょう。例えば、LINE公式アカウントのターゲットリーチ(※)が200人の場合、フリープランでは月に5回まで友だち全員にメッセージを配信することができます。

 

※ターゲットリーチとは、性別、年代、エリアでのターゲティングメッセージの送信対象となる友だちのことです。


LINE公式アカウントは、以下のページから開設することができます。



1-2.メッセージの従量課金とは?

有料の「ライトプラン」と「スタンダードプラン」は月額固定費のほか、メッセージ通数に応じた従量課金制です。月額5,000円の「ライトプラン」の場合、月に15,000通までメッセージを配信でき、超過して配信する場合は1通につき5円が加算されます。


一方、月額15,000円の「スタンダードプラン」の場合、月に45,000通までメッセージを配信でき、それ以上は配信数に応じて1通あたりの料金が変動します(最大3円)。

1-3.課金対象となるメッセージは?

LINE公式アカウントではさまざまなメッセージ機能がありますが、すべてのメッセージ配信が課金対象としてカウントされるわけではありません。LINEチャットの送受信や自動応答メッセージなどの機能は無料で活用できます。

 

【カウントされるメッセージ】

・メッセージ配信(セグメント配信、ステップ配信含む)

・Messaging APIの「Push API」「Multicast API」「Broadcast API」「Narrowcast API」

 

 【カウントされないメッセージ】

・LINEチャットの送受信

・応答メッセージ

・AI応答メッセージ

・あいさつメッセージ

・Messaging APIの「Reply API」

1-4.「認証済アカウント」と「未認証アカウント」の違い

LINE公式アカウントには、LINEの審査を通過した「認証済アカウント」と、個人・法人を問わず審査不要で作成が可能な「未認証アカウント」があります。どちらも料金プランは同一ですが、「認証済アカウント」には以下のようなメリットがあります。

 

・認証済アカウントのバッジ(青色)が付与される

・LINEアプリ内のアカウント(友だち)検索結果に表示される

・販促用のキャラクター掲載のポスターデータが無料でダウンロードできる

・POPなど、友だち集めに有効なノベルティが発注できる

・支払い方法として、クレジットカードに加えて請求書決済が選択可能になる

・有料で「友だち追加広告」が出稿できる


ビジネスでの活用が前提の場合、多くの友だちを集めるためにも認証済アカウントを選択しましょう。

1-5. 友だち集めに有効!プレミアムIDとは

LINE公式アカウントを開設すると、英数字がランダムに羅列された「ベーシックID」が提供されます。一般ユーザーは、このIDを入力することによって、LINE内で店舗・企業のアカウントが検索できるようになります。


このIDをランダムなIDではなく、希望の文字列で取得することができるサービスが「プレミアムID」です。年間1,200円(税別)がかかりますが、「プレミアムID」を取得することで社名や商品名、サービス名などによるアカウント検索が可能になり、より多くのコミュニケーションのきっかけをユーザーへ提供できます。

LINE公式アカウントは、以下のページより開設してください。

 

1-6. 有料プランやプレミアムIDの支払い登録方法

フリープランから有料プランに変更する際や、プレミアムIDの購入時に支払い方法を登録する必要があります。その手順を紹介します。

支払い方法の設定手順

①LINE公式アカウントのWeb版管理画面にログイン後、画面右上の「設定」をクリックしてください。
②左のリストに表示される「利用と請求」から、「お支払い方法」を選択します。
➂「お支払い方法を登録」ボタンをクリックします。

詳細はこちらをご確認ください。

支払い方法はLINE Payとクレジットカードから選択することができます。認証済アカウントの場合は、株式会社ラクーンが提供するPaid(ペイド)を利用した請求書払いを選択することができます。


※登録が完了した支払い方法は「お支払い方法」から確認・変更が可能です。

LINEアカウントの紐付けに関するよくあるエラーを紹介します。

「LINEアカウントを連携する必要があります。アカウントの連携を行いますか?」

ログイン中のLINEビジネスIDに、LINEアカウントを紐付ける必要があります。上記画面が出た場合は「OK」ボタンを選択し、LINEアカウントの紐付けしてください。紐付けには、以下の条件を満たすLINEアカウントが必要です。

・スマートフォン(タブレット)で作成して利用しているLINEアカウント
・携帯電話番号/メールアドレスで登録しているLINEアカウント

紐付けをする際は、メールアドレスまたはQRコードでのログインが可能です。

「すでに登録されているLINEアカウントです」

LINEアカウントの連携を行った際に、上記の文言が出る場合は他のLINEビジネスIDにLINEアカウントが紐付けられています。別のLINEアカウントを紐付けるか、他のLINEビジネスIDとの連携を解除してください。

どのLINEビジネスIDに連携されているか確認したい場合は、Web版管理画面へログインする際に「LINEアカウントでログイン」を選択し、ログイン後に右上の「人型のマーク」>「設定」をクリックしてLINEビジネスIDの情報を確認してください。「設定」からLINEビジネスIDとの連携の解除や削除が行えます。

2. LINE公式アカウントで適切なプランを選ぶには?

LINE公式アカウントのプランを選ぶ際の参考として、各プランの機能、自社に合った料金プランを選ぶための便利ツールを紹介します。

2-1.料金プランごとの機能差は?

LINE公式アカウントには「フリープラン」、「ライトプラン」、「スタンダードプラン」と3種類の料金プランがありますが、どのプランでも利用できる機能に差はありません。


現在のLINE公式アカウントでは、2019年のリニューアル前まで有料プランでの利用に限られていた「リッチメニュー」や「リッチメッセージ」などの機能がフリープランでも使えるようになり、LINE@のみで提供していた「LINEチャット」(LINE@の「1:1トーク」より改称)、複数人とのコミュニケーションが可能な1対複数のチャットなど、より便利にアップデートされた機能もすべてのプランで利用できます。

(写真左より)あいさつメッセージ、LINEチャット、リッチメッセージ

基本機能は全てのプランで利用可能ですが、オプション機能は別途お申し込みが必要です。

※ターゲットリーチ(性別や年齢、地域で絞り込んだターゲティングメッセージの配信先となる友だちの母数)数や利用プランにより一部機能が利用できない場合があります。

料金プランによって利用できる基本機能には差がなくなったため、メッセージ配信数に応じて料金プランを選ぶことになります。月単位での料金プラン変更も可能なため、配信数が多い月はスタンダードプラン、配信数が少ない月はライトプランというように予算に合わせて柔軟な運用ができます。プランの変更方法はこちらをご確認ください。

 

※フリープランから有料プランへの変更は月内に反映されますが、ライトプランとスタンダードプランから別のプランへ変更する場合、変更が反映されるのは翌月となります。

2-2.「LINE公式アカウント 通数費用シミュレーター」を活用しよう!

「LINE公式アカウント 通数費用シミュレーター」を活用すれば、友だち数とメッセージ配信回数の想定値を入力するだけで、最も費用が抑えられるおすすめの料金プランが確認できます。プラン選択に迷っている場合は活用してみてください。

3.フリープランから有料プランに変更するタイミングは?

無料で利用できる「フリープラン」から有料の「ライトプラン」や「スタンダードプラン」へ変更する適切なタイミングについて紹介します。

3-1. まずはメッセージの配信頻度を見直そう

有料プランへの変更を検討する際に行いたいのが、メッセージ配信頻度の見直しです。

企業や店舗のLINE公式アカウントからメッセージを受け取るユーザーの約7割が、「少なくとも週に1回以上メッセージを受け取りたい」と考えています。メッセージをあまり配信していない場合は、配信頻度を増やしてみましょう。

配信内容に困ってしまう場合、イベントやセール情報などのリマインド配信がおすすめです。ユーザーには日々多くのメッセージが届くため、月に1回程度の配信では興味のある内容でもスルーされてしまう可能性があります。キャンペーンやセールの期間中に複数回告知をすることで、集客や購入につながる可能性が高まります。

では週に1回メッセージを配信する場合、どのタイミングで有料プランに変更するのがよいか紹介します。

3-2. 変更するタイミングはターゲットリーチ数が250人を超えたとき

メッセージの配信頻度を増やす場合、プランごとの配信できるメッセージ通数に気をつけましょう。フリープランがメッセージを配信できるのは1カ月に1,000通までです。週に1回の配信(月4回)を行う場合、無料でメッセージを配信できるターゲットリーチ数を換算すると250人になります。

そのため、LINE公式アカウントのターゲットリーチ(ブロックしていない友だち)数が250人を超えたタイミングで一度プランの変更を検討してみましょう。

4.LINE公式アカウント統合後に開設した企業の活用事例

LINE公式アカウントを活用した企業の事例を紹介します。

4-1.【食品会社】新プランが後押しした、キッコーマンのLINE公式アカウント活用

キッコーマン株式会社は、LINE公式アカウントの運用に高額の維持費が必要だったこともあり、長らくLINE公式アカウントの導入を見送っていました。そうした中、アカウントの統合によって無料から始められる料金プランになったことで検討が進み、LINE公式アカウントを開設してキャンペーンプラットフォームとして活用しています。今後はユーザーとの双方向のコミュニケーションの場としても活用していきたいと語ります。

4-2.【製薬会社】無料スタンプ配布で600万の友だち獲得!スキンケアブランドの集客術

新日本製薬株式会社は、LINEのサービスを活用することでスキンケアブランド「パーフェクトワン」の新たなファンの獲得を目指しています。2016年にLINE公式アカウントを開設したものの、同年に行ったLINEプロモーションスタンプ施策のLTVが上がらず、改善に向けて一旦はLINE公式アカウントの活用を停止。それからおよそ3年後、アカウントの統合をきっかけに再開し、2回目のLINEプロモーションスタンプを実施しました。休止中の間に友だち獲得後のシナリオを整備したことで、現在、LTVも良好な数値を示しているそうです。

5.目的や配信頻度に合った適切なプランに申し込もう!

LINE公式アカウントは、オンラインで簡単にアカウントの開設ができ、9,400万人(2022年12月末時点)ものLINEユーザーにアプローチできる可能性のあるサービスです。メッセージ配信数に応じた従量課金制で、料金プランによる機能差もありません。


アカウント運用の目的や配信頻度によってプラン変更も柔軟にできるので、まずはLINE公式アカウントを開設し、ユーザーへのアプローチを始めてみましょう。

 

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